江面貴亮『映画と小説の素敵な関係』『リスボンに誘われて』中編
『映画と小説の素敵な関係』第三回
『リスボンに誘われて』中編
『リスボンに誘われて』――この作品に触れたのは、映画を観たのが先で、その後に小説を読んだという順番でした。
私がこの映画を観て、深い感銘を受けてすぐに原作を読みたいと思った衝動は、先に書いたとおり、リスボンという町への思いもさることながら、作品中で描かれていたアマデウ・デ・プラドの哲学をもっと深く知りたいと思ったからでした。
そう。まるで主人公グレゴリウスがプラドの書いた『言葉の金細工師』と出会い、リスボンの町へ向かい、その哲学の深淵に触れたいという衝動に駈られたのと同じように、私は原作本を読まずにはいられなかったのです。
「...