連載「とつとつ、とはずがたり」#05 沖縄・パリ・東京、3つの検閲
今回、このCinefilの原稿は、もともとは自分の新作のことを書こうと思っていたのですが、変更して、会田誠さんの作品撤去問題について書きます。
東京都現代美術館で開催中の「おとなもこどもも考える ここはだれの場所?」展において、現代美術家・会田誠さん一家の作品に関して、美術館側から作品の改変・撤去要請があったという。
作家自身から異議申し立てがなされているなど現在も進行中の問題ですが、その記事を目にして、いくつかの過去の事例を思い出しました。
沖縄とパリ。ふたつの「検閲」の比較から考える
ひとつは、2009年、美術家・大浦信行の天皇をモチーフにした作品が沖縄の県立美術館で展示を拒否された...