リメイク映画のつくり方〜『1秒先の彼』という返歌
山下敦弘(監督)×高田亮(脚本家)×根岸洋之(プロデューサー)スペシャル鼎談【後編】
山下監督の正体(1)
根岸
山下作品は脚本や撮影によって作品のテイストも変わってくると思うんですが、高田さんは今回の作品に関してはどう感じられましたか?
高田
今回の作品については、先ほども言ったように今までにはない初めての印象でした。
根岸
向井康介との脚本コンビがオフビート路線の王道だとすれば、『リンダ リンダ リンダ』で新境地に挑戦、いろいろやっていくうちに『もらとりあむタマ子』ではオフビート系の完成形ができた。一方で『天然コケッコー』で渡辺あやさん、『苦役列車』でいまおかしんじさん、『オーバー・フェンス』では高田さんと組んだことで、微妙に仕上がりのテクスチャーも変化してきている。...