特別展
国宝 燕子花図屏風
歌をまとう絵の系譜
「特別展 国宝 燕子花図屏風 歌をまとう絵の系譜」が5月15日まで、根津美術館で開催されています。
尾形光琳(1658~1716)によって生みだされた国宝「燕子花図屏風」は、『伊勢物語』第九段の一節に基づくと考えられています。東国に下る途中の主人公が、三河国の八橋で燕子花の群生を目にし、「かきつばた」の五文字を各句の冒頭において「唐衣きつゝなれにしつましあれば はるばるきぬる旅をしぞ思ふ」と歌を詠む場面です。「燕子花図屏風」の象徴的な画面には、この歌が響き渡っているように感じられます。
古来、歌と絵は密接な関係を結んできました。本展覧会では、和歌と関わりをもつさまざまな絵画作品を集め、そ...