ウィーンアート通信vol.4 現代美術における「ポリティカル・ポピュリズム」展
昨年冬から年明けまで、クンストハレ・ウィーンで展覧会『Political Populism』が開催されていました。国際的なアーティスト25名が参加していたこの展覧会はとりわけ、キャッチーなタイトルとともにトークショーなど全てのプログラムが無料であり(*1)、また、政治家など著名人の公的な場での「ポピュリズム的」発言が引用されたポスターが街中に貼られるなど、展覧会が始まる前から注目されていた展覧会でした。
というのも、政治的な場における大衆迎合的な意味合いを帯びたこのタイトルは、政治団体に限らず、広く一般に使われているような、人々の心に響くシンプルで力強い言葉使いから着想されています。連日...