cinefil新連載「ウィーン・アート通信」#01 ウィーンにも現代美術がある
ウィーンで現代美術の研究をしている丸山美佳です。
「ウィーン・アート通信」と題して、オーストリアの首都ウィーンにおけるアートについて書かせてもらうことになりました。
「音楽の都」と呼ばれているくらいなので、ウィーンといえばクラッシック音楽のイメージが強いかと思います。実際、毎晩のように数カ所でコンサートが開かれている音楽の街であることには間違いありません。しかし、まず述べたいのは、音楽だけでなくそのほかの芸術も有名なのがウィーンであるということです。
かつては大帝国を築いていたハプスブルク家の遺産とともに、歴代君主の収集品を展示しているウィーン美術史美術館の、デューラーやブリューゲルの絵...