立秋を過ぎると、暑かった夏も終わりに差しかかり、お盆の精霊を送る伝統行事「京都五山の送り火」を迎える頃となりました。
京の四季折々の風情が感じられる臨済宗の大本山である相国寺の境内にある美術館、相国寺承天閣美術館では、「武家政権の軌跡 ―権力者と寺」が、開催中です。
※【Ⅰ期】2022年8月8日(月)~ 10月6日(木)、【Ⅱ期】10月16日(日)~ 12月11日(日)
室町幕府三代将軍の足利義満により創建された相国寺は、以後、歴代の足利将軍と深いつながりがあり、多くの遺品が伝来しています。
中世から近世に移り変わる激動の時代、相国寺は幾度も焼失と復興の歴史を繰り返し、その復興は時代ごとの権力者の勢力を表していました。
相国寺では、江戸幕府の巡見の際に、寺院を荘厳する絵画や、足利将軍ゆかりの寺宝、中国絵画群、さらには、徳川家など武家が所持した高僧の墨蹟などが提示されていました。
本展では、足利将軍ゆかりの相国寺とその塔頭に伝来する肖像画、墨蹟、中国絵画、古文書など96点が展示され、武家政権との交流の軌跡をたどることができます。
華やかな屏風絵や、狩野派の絵師たちや伊藤若冲の模写のお手本にもなった絵画《鳴鶴図》など、是非、この機会に国宝や重要文化財となっている珠玉の名品をご堪能ください。
それでは、シネフィルでも展覧会の構成に従って、主要展示作品とみどころを紹介致します。
第一章 足利将軍の寺
相国寺は、1392年、室町幕府第3代将軍足利義満によって建立されました。
相国寺は五山文学の中心地であり、また、京都の観光名所として有名な鹿苑寺(金閣寺)、慈照寺(銀閣寺)は、相国寺の山外塔頭です。
第二章 乱世の寺
第三章 江戸幕府と寺
朝鮮の国王は、日本国王(日本の外交権者)に国書を交換するために使節を派遣しました。1404年(応永11)足利義満が日本国王として朝鮮と対等の外交関係を開いてから明治維新まで、両国は基本的にその関係を維持しましたが、徳川将軍は直接使節を送らず、朝鮮も釜山以外への日本人の入国を禁じたので、近世では朝鮮使節が来日するのみとなりました。
第四章 武家に示した寺宝
相国寺第六世、絶海中津が1376年に中国明から日本へ戻る折に《鳴鶴図》を請求したそうです。その船上で、画中の鶴が上空を旋回して鳴いたため、この作品名が付けられました。
第五章 武家の求めた至宝
みどころ1 足利将軍の寺
足利義満以降の歴代足利将軍は、相国寺境内に自分の位牌を安置し、院号を冠する塔頭を有していました。義満は鹿苑院(現在は廃絶)、義教は普廣院、義政は慈照院など塔所(墓所)となった塔頭には縁の什物が伝来しています。また、塔頭は廃絶しても、鹿苑院伝来の足利義満像は、本山に伝来しました。
みどころ2 江戸時代の什物リスト
江戸時代、幕府に度々、相国寺の宝物について届け出をしています。
足利義満が創建した相国寺に代々伝わる将軍家の寺宝の数々。色鮮やかな屏風絵や、重要文化財となっている《鳴鶴図》は圧巻です。
優美で華やかな北山文化を生み出した足利義満創建の金閣寺(鹿苑寺)を10分の1に再現した模型や、金閣寺内にある茶室・夕佳亭(せっかてい)の再現も是非、ご覧ください。
また、銀閣寺(慈照寺)に代表される東山文化を創り出した足利義政の愛用した文房具、硯は、必見です。
時空を超え、足利将軍ゆかりの珠玉の名品に癒される至福のひとときをお過ごしください。
展覧会概要
展覧会名 「武家政権の軌跡 ―権力者と寺」
会場 相国寺承天閣美術館
〒602-0898 京都市上京区今出川通烏丸東入ル
TEL : 075-241-0423
会期 Ⅰ期 2022年8月8日(月)~10月6日(木)
Ⅱ期 2022年10月16日(日)~12月11日(日)
休館日 2022年10月7日(金)~10月15日(土)
開館時間 10:00~17:00(入館は16:30まで)
拝観料 一般800円
65歳以上・大学生600円 中高生300円 小学生200円
※一般の方に限り、20名様以上は団体割引で各700円
主催 相国寺承天閣美術館
協賛 一般財団法人 萬年会 鹿苑寺 慈照寺
シネフィルチケットプレゼント
下記の必要事項、をご記入の上、相国寺承天閣美術館「武家政権の軌跡 ―権力者と寺」@京都 シネフィルチケットプレゼント係宛てに、メールでご応募ください。
抽選の上5組10名様に、招待券をお送り致します。この招待券は、非売品です。
転売業者などに転売されませんようによろしくお願い致します。
☆応募先メールアドレス miramiru.next@gmail.com
★応募締め切りは2022年10月10日 月曜日 24:00
記載内容
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