“ 戦前戦後の映画界に君臨した時代劇の大スター、阪東妻三郎さんが残した、プライベートな動画映像が記録されたフィルムが、このほど復元された。
その中には、ある人物に丁重に頭を下げているシーンが記録されていた。
頓挫した世界進出の夢を諦め切れず、この人の支援を期待していたことを象徴する場面だったとみられる ”
「バンツマ」の名で多くの映画ファンを魅了した妻三郎さんは、1953年に51歳で亡くなるまで、約30年にわたり、希代の剣げきスターとして活躍。
俳優の田村高廣(故人)、正和、亮兄弟の父親としても知られる。
復元されたフィルムは、亮さんの息子で俳優の幸士さんが祖母から譲り受けて保管していた。
映像には、子どもたちと遊ぶ妻三郎さんの姿や本人の葬儀の様子などに交じって、大スターが深く頭を下げている場面が記録されていた。
ドキュメンタリー番組「ノンフィクションW 阪東妻三郎 発掘されたフィルムの謎~世界進出の夢と野望」は、貴重な映像や米国の映画会社の議事録などを手掛かりに、妻三郎さんの今まで知られることのなかった、夢と野望を解き明かしていく。
ドキュメンタリー番組「ノンフィクションW 阪東妻三郎 発掘されたフィルムの謎~世界進出の夢と野望」は、9月5日午後1時から、WOWOWプライムで放送される。
曾祖父母の時代の大スター、「バンツマ」こと、阪東妻三郎の隠された秘話とは、心躍るドキュメンタリーだ。
現代ほど、世界は近くはなかっただろうし、それゆえに燃え盛るようなあこがれと、日本映画界を背負って、目指すところとなっていたのだろう。それにしても、当時押しも押されぬ大スターだった「バンツマ」に、深々と頭を下げさせておきながら、費用を出さへんかったんは、いったい誰やねん!
と、ついつい大阪弁でツッコミたくなってしまう。
9月5日午後1時から、WOWOWプライムで放送される、このドキュメンタリー番組が楽しみだ。
ぜったい、見る〜!!
島津香蘭@シネフィル編集部