映画監督・旦 雄二の ☆ それはEIGAな! Cool! It's a movie! ♯19(通算・第38回)映画『ある女子大生の告白』(『韓国映画 1934-1959 創造と開花』)を鑑賞して
映画『ある女子大生の告白』を観た。フィルムセンターで開催されている特集『韓国映画 1934-1959 創造と開花』の一本。韓国映画界の巨匠、申相玉(シンサンオク)監督が、1958年に自身の独立プロで製作した作品である。
血族をすべてなくし貧困にあえぐ女子大生が、偶然知ることとなった、若いころ妻子を捨て、のちに国会議員になった男の、その成長した子になりすまし、議員に接近して認知を受ける。生来の純粋さゆえ、自らのその選択に苦悩を抱きつづけるが、「父」やその妻らの応援を得て、晴れて念願の弁護士として、その一歩を踏み出すことになる。
大衆風俗映画に社会派テイストを加味した趣きの作品で、物語として...