藤田美術館の快慶作・地蔵菩薩立像の美と、浄らかなる救済の世界への憧れ〜特別展示「浄~きらめく極楽浄土」
鎌倉時代の仏師・快慶の作品の中でもとりわけ煌びやかで優雅な像だ。製作年代は西暦1208年(承元2年)以降、快慶の没後と確認される1227年(大治2年)以前と推定される(快慶の詳細な生没年は不明)。
ひとつには圧倒的な保存状態がある。800年以上前に造られたというのに衣の色彩の鮮やかさは、襟が青の衣は青と緑で草花をあしらった優雅な文様も色鮮やかに残り、その青と緑とまばゆいコントラストをなす朱の袈裟の、裏地は緑で、表の朱には小鳥の文様が散らされている。
朱に舞う鳥たちは銀のようで、ここはさすがに酸化で黒くなってしまっているが、袈裟の縁は黒に金の亀甲文、朱の部分は金の正方形の菱文でびっしりと飾...