訃報:大林宣彦監督 -映画監督としての「尾道三部作」や自主製作映画、CMディレクターとして活躍し、日本の映像史の中で常に最先端を切り拓いていった先駆者
映画監督の大林宣彦(おおばやし・のぶひこ)さんが10日午後7時23分、肺がんのため、東京都世田谷区の自宅で死去した。82歳。
広島県尾道市に生まれ、学生時代から自主映画を制作し、初の16mm作品、藤野一友との共作『喰べた人』が63年、ベルギー国際実験映画祭で特別賞を受賞。同時にCMをとる映画監督が少なかった中で、いち早くCMディレクターとなり数々の大ヒットを生む。その後、『時をかける少女』『転校生』などの商業作品を撮り続け、「映像の魔術師」と称された。
近年には“大林的戦争三部作”となる『この空の花-長岡花火物語』(11)、『野のなななのか』(14)、『花筐 /HANAGATAMI』(1...