杉本博司 本歌取り 東下り
渋谷区立松濤美術館において、「杉本博司 本歌取り 東下り」が2023年11月12日まで開催されています。
杉本博司は、和歌の伝統技法「本歌取り」を日本文化の本質的営みと捉えて、自身の作品制作に援用し、2022年に姫路市立美術館で「杉本博司 本歌取り―日本文化の伝承と飛翔」を開催しました。本歌取りとは、和歌の作成技法のひとつで、有名な古歌(本歌)の一部を意識的に自作に取り入れ、そのうえに新たな時代精神やオリジナリティを加味して歌を作る手法を指します。作者は、本歌取りの決まりごとの中で本歌と比肩する、あるいはそれを超える歌を作ることが求められるということです。今回、東国である東京の地で新たな...