極楽浄土の世界 ― 神聖なる南山城の仏像に心洗われるひとときを!
浄瑠璃寺九体阿弥陀修理完成記念 特別展 京都・南山城の仏像
京都府の最南部、奈良市に隣接する地域は旧国名の山城国にちなんで、「南山城(みなみやましろ)」と呼ばれています。
木津川に育まれた風光明媚な地であり、独自の仏教文化が花開いたこの地には奈良時代や平安時代に創建された古刹が点在し、そこには優れた仏像が伝わり、絶え間なく信仰の場であったことを表わしています。
平安時代に貴族たちが極楽往生を願い、九体阿弥陀(くたいあみだ)(9体の阿弥陀如来像)を阿弥陀堂に安置することが流行しましたが、九体寺とも呼ばれる浄瑠璃寺には当時の彫像・堂宇が唯一現存します。9体の阿弥陀如来像が並ぶ様子はまさに極楽浄土の世界を表わしています。
このたび東京国立博物館(東京・...