シネフィル映画短評 第216回『ラスト・タンゴ』
映画『ラスト・タンゴ(原題: Un tango mas)』
『ミュージック・クバーナ』でそれぞれ製作総指揮と監督を務めたヴィム・ヴェンダースとヘルマン・クラルが再び組んだドキュメンタリ。
アルゼンチンタンゴを世界的に広めたダンスペア、マリア・ニエベスとフアン・カルロス・コペスの軌跡をタンゴの調べに乗せて表現する。
それぞれ14歳と17歳の時に出会い、その後50年近くにわたってペアを組んだマリアとフアン。何度も別れを繰り返しながらも必ずまた手を取り合ってきた2人だったが、やがてフアンはマリアの元を本当に去ってしまう。
現在80代になった2人が若きダンサーや振付師を聞き手に、2人の愛と葛藤の...