人間の多面性を見つめた新境地にして最高傑作-筒井真理子主演『よこがお』深田晃司監督に聞く
7月26日(金)から全国公開される深田晃司監督の最新作『よこがお』。2016年の『淵に立つ』に続く筒井真理子を主演に迎えた本作は、人間の多面性というテーマとそれをあぶり出す緻密で大胆な演出が見事に組み合わされた深田監督の集大成的な作品であり、紛れもなく長編劇映画での最高傑作といっていいだろう。
風が吹き荒び、声ならぬ叫びが響き渡る此岸の荒涼。その淵に佇む筒井真理子の美しき悲壮を見つめる眼差しは、どこにも属さない「ゼロ」の地点、いわば虚空の彼岸から見つめているような底知れない凄みを帯びている。その眼光をもって、旧態依然とした日本の映画界にも鋭い問題提起を続けてきた監督に話を伺った。
ミス...