林 家威監督「シネマ・ドリフターの映画旅日記」#20 冨永昌敬監督の最新作「ローリング」ほど、異彩を放った映画はない!:シネフィル新連載
この一年間、映画祭や映画館やDVDで、
ハリウッド大作、商業映画、独立自主映画、巨匠の映画、
新人監督の映画、作家性が強い野心作など、ある程度見て来たが、
昨日東京で見た、冨永昌敬監督の最新作「ローリング」ほど、
異彩を放った映画はなかった。
その不思議な魅力は、
全編に漂ったさり気ない親しみやすさと、
色気によるかもしれない。
誰かの紹介や推薦でもなく、たまたま、町中のどこかの劇場に入って、
何の前触れもなく、さりげなく一人で大いに楽しんで、
あたかも大発見したような未知の映画が、
もし世の中に存在するとしたら、
それは「ローリング」に違いない。
6月13日より、新宿K's cinem...