《ひまわり》の鮮やかな黄色や、《自画像》の青色が印象的なフィンセント・ファン・ゴッホ(1853-1890)。彼の芸術は、美しい色彩と豊かな表現力で、今なお、世界中の人々を魅了しています。ゴッホは壮絶な人生を生き、わずか10年ほどの画業で、数々の名画を世に残しました。
このたび、ゴッホの黄金期のアルル時代の名作《跳ね橋》をはじめ、印象派の多彩な作品が一堂に会する展覧会「ゴッホの跳ね橋と印象派の画家たち ヴァルラフ=リヒャルツ美術館所蔵」が名古屋市美術館で開催されます。
ドイツ・ケルン市にあるヴァルラフ=リヒャルツ美術館・コルブー財団は約7万点の所蔵品を誇る、ドイツ有数の美の殿堂で、特に19世紀フランス美術のコレクションは質・量ともに優れたことで知られています。
本展では、同館から印象派を代表するモネ、ルノワール、セザンヌ、ピサロをはじめ、彼らに影響を与えたミレー、コローらバルビゾン派の画家たち、さらには新印象主義の最も重要な画家のひとりであるシニャックなど、印象派をめぐる42名の画家たちの作品が紹介されます。
とりわけフィンセント・ファン・ゴッホは、印象派の流れの中でも際立つ存在であり、その代表作《跳ね橋》は見逃せない名作です。
ドイツの文化都市として名高いケルンが育んだ豊かなコレクションから選び抜かれた70点をご堪能ください。
第1章 印象派前
19 世紀後半、フランスの官営サロンでは、歴史画を重視し、風景画を物語の背景として低くみなすアカデミズムが主流となっていましたが、鉄道網の発達やチューブ絵具の開発など、社会の発展にともなって、伝統から抜け出し、新しい絵画表現を模索する画家たちが現れます。近代化するパリを生きる人々やその生活をありのままにとらえようとし、イザベイやクールベ、ブーダンは、戸外に出て、自然を目の前にして制作を行い、自らの目でとらえた自然をありのままに描き出そうとしました。
彼らは、ブーダンに勧められて絵を始め、クールベと親交のあったモネをはじめ、印象派の画家たちに大きな影響を与えました。

エドゥアール・マネ《アスパラガスの束》1880年、油彩、カンヴァス、ヴァルラフ=リヒャルツ美術館・コルブー財団蔵
Édouard Manet, A Bunch of Asparagus, 1880, Oil on canvas,
Wallraf-Richartz-Museum & Fondation Corboud, Cologne, Photo: © RBA, Cologne
第2章 バルビゾン派
1830年代から40年代に、フォンテーヌブローの森のはずれにあるバルビゾン村に、画家たちが集まるようになり、コロー、ミレー、テオドール・ルソーら「バルビゾン派」と呼ばれる画家たちが、目の前に広がる風景を、歴史画の中の一部としてではなく、独立したテーマとして描き出します。
彼らが描く穏やかな田園風景は、慌ただしく生きる都市の生活者を魅了しました。 またゴッホは、ミレーが描いた農民の崇高さを大いに称賛しました。

カミーユ・コロー《ヴィル・ダヴレー》1860-70年頃、油彩、カンヴァス、ヴァルラフ=リヒャルツ美術館・コルブー財団蔵
Camille Corot, Vill d'Avray, c.1860/70, Oil on canvas,
Wallraf-Richartz-Museum & Fondation Corboud, Cologne, Photo: © RBA, Cologne
第3章 印象派
戸外に出て、光の効果を描き出そうとする印象派の画家たちは、細かなタッチを画面に残す「分割主義」と呼ばれる独特の技法を生み出します。
1874年に開かれた第一回印象派展では、伝統的な技法を無視した表現は、「稚拙」や「未熟」という批判を受け、「印象派」という言葉が生み出されます。
しかし、印象派の画家たちがもたらした革新は、表現技法以上に、筆跡によって、個人の感性を画面に残したことにありました。個人の主観でとらえた一瞬の印象を描き出す印象派の作品は、自然の模倣を重視してきたアカデミーの伝統を覆し、より自由な表現への地平を切り開いたのです。

クロード・モネ《エトルタの浜辺の漁船》
1883-84年 油彩、カンヴァス
Claude Monet, Fishing Boats on the Beach of Étretat, 1883/84, Oil on canvas
Wallraf-Richartz-Museum & Fondation Corboud, Cologne, Photo: © RBA, Cologne

ピエール=オーギュスト・ルノワール《縫物をするジャン・ルノワール》
1898年 油彩、カンヴァス
Pierre-Auguste Renoir, Jean Renoir, Sewing, 1898, Oil on canvas
Wallraf-Richartz-Museum & Fondation Corboud, Cologne, Photo: © RBA, Cologne
第4章 ポスト印象派
「ポスト印象派」とは、1880年前後に印象派が分岐し、さまざまな方向へ展開した芸術動向を総称する呼称です。この章では、その中心的存在とされるセザンヌ、ゴーガン、そしてファン・ゴッホの作品を通して、印象派以後の絵画が拓いた表現の軌跡がたどられています。

ポール・セザンヌ《梨のある静物》
1885年頃 油彩、カンヴァス
Paul Cézanne, Still Life with Pears, c. 1885, Oil on canvas
Wallraf-Richartz-Museum & Fondation Corboud, Cologne, Photo: © RBA, Cologne

ポール・ゴーガン《ブルターニュの少年》1889年、油彩、カンヴァス、ヴァルラフ=リヒャルツ美術館・コルブー財団蔵
Paul Gauguin, Nude Breton Boy, 1889, Oil on canvas,
Wallraf-Richartz-Museum & Fondation Corboud, Cologne, Photo: © RBA, Cologne

フィンセント・ファン・ゴッホ《跳ね橋》
1888年 油彩、カンヴァス
Vincent van Gogh, The Drawbridge, 1888, Oil on canvas
Wallraf-Richartz-Museum & Fondation Corboud, Cologne, Photo: © RBA, Cologne
第5章 点描派
1886年、最後の印象派展の中心的な画家はスーラやシニャックら「新印象派」と呼ばれる画家たちでした。彼らは、筆触を分割する印象派の技法をさらに理論的に追求し、小さな点を科学的根拠にもとづいて画面に配置する「点描」という技法を編み出し、明るい色彩に満ちたイメージを生み出しました。

ポール・シニャック《カポ・ディ・ノリ》1898年、油彩、カンヴァス、ヴァルラフ=リヒャルツ美術館・コルブー財団蔵
Paul Signac, Capo di Noli, 1898, Oil on canvas,
Wallraf-Richartz-Museum & Fondation Corboud, Cologne, Photo: © RBA, Cologne
第6章 20世紀の色彩画家
20 世紀の幕開けとともに、西洋美術は大きな転換点を迎えます。マティスやドンゲン、ヴラマンクらは、新印象派の技法の追求の末、色彩そのものの可能性を追求します。大胆な原色と荒々しいタッチによって色彩の解放を果たした彼らは「フォーヴィスム(野獣派)」と呼ばれるようになりました。

ピエール・ボナール《ボートにて、ヴェルノン》1912年 油彩、カンヴァス
Wallraf-Richartz-Museum & Fondation Corboud, Cologne, Photo: © RBA, Cologne
展覧会概要
展覧会名 ゴッホの跳ね橋と印象派の画家たち ヴァルラフ=リヒャルツ美術館所蔵
Wallraf-Richartz-Museum & Fondation Corboud, Cologne, Germany
“Van Gogh and the Impressionists”
会 期 2026年9月19日(土)-11月29日(日)[63日間]
休 館 日 月曜日(ただし、9/21、10/12、11/23は開館)、9/24(木)、10/13(火)
開館時間 午前9時30分~午後5時、金曜日は午後8時まで(いずれも入場は閉館の30分前まで)
会 場 名古屋市美術館 企画展示室1・2
観 覧 料 一般1,900(1,700)円、高大生1,000(800)円、中学生以下無料
( )内は通常前売・20名以上の団体料金
※詳細は下記展覧会公式サイトをご覧ください。
公式サイト
https://static.chunichi.co.jp/chunichi/pages/event/vangoghandtheimpressionists
シネフィルチケットプレゼント
下記の必要事項、をご記入の上、「ゴッホの跳ね橋と印象派の画家たち ヴァルラフ=リヒャルツ美術館所蔵」@名古屋市美術館 シネフィルチケットプレゼント係宛てに、メールでご応募ください。
抽選の上5組10名様に、無料観覧券をお送り致します。この観覧券は、非売品です。
転売業者などに転売されませんようによろしくお願い致します。
☆応募先メールアドレス miramiru.next@gmail.com
★応募締め切りは2026年10月5日 月曜日 24:00
記載内容
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