Photo: What I Do To Please You I Do, 1981–2008, Courtesy of the artist and Modern Art © Linder」
KYOTOGRAPHIEとは、歴史・芸術・文化が今に息づく都市として世界的に知られる京都を拠点とする国際写真祭のこと。
毎年春、町家から現代建築、美術館、寺院に至るまで、京都の様々な文化的建築空間が会場として開かれ、街そのものが写真を祝祭する没入的な体験の場と変貌します。
歴史や伝統に育まれた日本情緒あふれる京都の街並みや建造物は、KYOTOGRAPHIEが来場者に多層的で独自性に満ちた体験を提供する特別な展示空間です。
本祭の中心となるメインプログラムの展示を構想するのは、共同創設者/共同ディレクターのルシール・レイボーズと仲西祐介。毎年ひとつの大きなテーマを掲げ、そのテーマを軸にキュレーションを進めています。
今年、2026年のKYOTOGRAPHIEのテーマは「EDGE(エッジ)」。
捉えどころがなく、常に変化を続ける「EDGE(エッジ)」は、物理的、社会的、心理的な様々な形をとって立ち現れます。
写真もまた、「際」をその内側に抱えています。写真というメディウムは誕生以来常に周縁に位置し、記録と芸術のあわい、真実と虚構のあいだを、物理的、社会的、心理的な様々な形をとって立ち現れるのです。
今年のKYOTOGRAPHIEは、この「あわい」を、緊張と変化が同時に生まれる場所として描き出しています。
ラディカルな写真表現の試みの隣で、都市の衰退を見つめる作品があり、周縁に追いやられたコミュニティの記録は、植民地主義や領土争いといった現在進行形の問題と交錯しています。
KYOTOGRAPHIEの核にあるのは、「人」「場所」「思想」が交差する場です。地域と世界、伝統と現代、新進と成熟̶さまざまな文化と視点が出会う空間です。
今年第14回目を迎えるKYOTOGRAPHIEは写真を通してさまざまな問題に触れ、解決を求めて前進していきます。
さまざまな国の錚々たるアーティスト作品をさまざまな京都風情溢れる場所で味わってください。

森山大道 A Retrospective © Daido Moriyama Photo Foundation
Presented by Sigma
会場:京都市京セラ美術館 本館 南回廊
作品と共に森山大道たらしめた雑誌や写真集などのメディウムにも焦点を当て、ラディカルかつ精力的なその軌跡を全方位にたどる。
およそ60年にわたるキャリアを通して、森山大道は写真という表現の慣習を常に揺さぶり続けてきました。大阪に生まれた彼は、身の周りの世界を精力的に記録しながら、まわりの世界を精力的に記録しながら、カメラや印刷メディアが果たす機能、そして私たちがどのようにイメージを流通させ、消費しているのかについて、その役割に問いを投げかけてきました。

ジュリエット・ア ニェル 光の薫り
© Juliette Agnel / courtesy Galerie Clémentine de la Féronnière & Photo Days
Presented by Van Cleef & Arpels
会場:有斐斎弘道館
鉱物や植物を静謐に写し出すアニェルの作品は、聖なる場所に宿る見えざる力と大地の強靭なスピリットを呼び覚ます。
ジュリエット・アニェルは、風景と光に向けた詩的で形而上学的なアプローチで知られるフランスのアーティストです。人間と自然、そしてそのあいだを結びつける目には見えない力学を探りながら、深夜の暗闇のなかで、あるいは砂漠や氷河といった辺境の地で制作を続けてきました
KYOTOGRAPHIE 2026では、ヴァン クリーフ&アーペルとのコラボレーションで制作されたカラーシリーズ〈Dahomey Spirit〉と〈 Susceptibility of Rocks〉に加えて、今回新たに屋久島にて撮影された新作映像を展示します。

タンディウェ・ムリウ Camo
For KYOTOGRAPHIE African Residency Program 2025 © Thandiwe Muriu, Courtesy 193
Gallery
Presented by LONGCHAMP
会場:誉田屋源兵衛 竹院の間
一如 会場:出町桝形商店街、DELTA/KYOTOGRAPHIE Permanent Space
極彩色の代表作〈Camo〉と、京都での滞在制作から紡ぎ出された新作、テキスタイルの色や柄を読み解きながら制作された作品を2会場で展示。
アイデンティティ、カルチャー、女性のエンパワーメントといったテーマを作品を通して探求するケニア出身の写真家。ムリウの作品は、主にワックスプリントや東アフリカのカンガ布といったテキスタイルの物語から着想を得ており、それらの布をキャンバスとして再定義し、称え、記憶するために作品に用いています。

福島あつし 灼熱の太陽の下で © Atsushi Fukushima
Supported by Fujifilm
会場:ygion
農業における夏の収穫は、激しい労働と転換の季節である。福島あつしが活写する、秩序と無秩序が同居する農の現場に噴き上がる、生と死のエネルギー。
福島あつしは、2004年に大学を卒業して以来、彼は弁当の配達員として働き、日本列島を縦断する旅に出ながら、農業に携わり、その度ごとに道中で出会った人びとや風景を撮り続けてきました。
KYOTOGRAPHIE 2026で彼は、農場で働く7年間のあいだに制作した作品を発表します。

ファトマ・ハッスーナ The eye of Gaza
© Fatma Hassona
会場:八竹庵 (旧川崎家住宅)
KYOTOGRAPHIEは、ハッスーナの写真作品のスライドプロジェクションを通し、彼女の生き生きとした生き様に敬意を表し、パレスチナの平和を願い、その「大きな死」を追悼。
ファトマ・ハッスーナは、想像を絶する状況のなかでガザの日常を記録し続けた、パレスチナのフォトジャーナリストでありアクティヴィストでした。2025年4月16日、25歳の若さで、彼女は彼女自身を狙った爆撃により家族数名とともに命を落としました。

アントン・コービン Presence
David Bowie, Chicago, 1980 © Anton Corbijn
Supported by agnès b. With subsidy of the Embassy of the Kingdom of the Netherlands
会場:嶋臺(しまだい)ギャラリー
50年にわたり世界の名だたる著名人たちのポートレートを撮影してきた稀代の写真家の軌跡をたどるセレクティブ・レトロスペクティブ。(選集的回顧展)
アントン・コービン は 、デペッシュ・モード 、U2、ローリング・ストーンズ、ゲルハルト・リヒター、アイ・ウェイウェイなど、世界的アーティストたちの姿を「永遠のイメージ」として写しとってきたことで広く知られています。

アーネスト・コー ル House of Bondage|囚われの地
Handcuffed blacks were arrested for being in a white area illegally, South Africa, 1960s. © Ernest Cole / Magnum Photos
Supported by Cheerio In collaboration with Magnum Photos
会場:京都市京セラ美術館 本館 南回廊 2階
「黒人」写真家アーネスト・コールが遺した、南アフリカのアパルトヘイトを内側から捉えた歴史的記録を本邦初公開。
アーネスト・コールによる『House of Bondage』( 1967)は、アパルトヘイトの実態を世界に明らかにした最初期の写真集です。
特筆すべきは、それが「黒人」写真家自身の視点から、黒人の経験を初めて提示する出版物だったことでしょう。
1940年に生まれたコールは、南アフリカで最初期の黒人フォトジャーナリストのひとりとなり、鉱山労働者や家事労働者の生活から、交通・教育・医療の制度の実情に至るまで、あらゆる現場をひそかに撮影しました。

ピーター・ヒューゴ 光が降りそそぐところ
Sophie on the winter solstice, Nature’s Valley, 2020 © Pieter Hugo
*Sophie on the winter solstice, Nature’s Valley
会場:京都市京セラ美術館 本館 南回廊 2階
23年にわたり積み重ねられてきた膨大な数の撮影を通じ、生と死、そしてそのはざまにある節目について深く思索する。
ヒューゴの初期のプロジェクトは、明確なテーマのもとに構築されたヴィジュアル・エッセイの形式を取っていましたが、〈What the Light Falls On〉シリーズでは、より自由なアプローチが取られています。決められた枠組みの内側で制作するのではなく、彼は場所と時間に直感的に反応し、「根源的な彷徨衝動」と自身が名付けたものに導かれながら撮影を行っています。

有斐斎弘道館

京都市京セラ美術館

嶋臺(しまだい)ギャラリー

ygion
展覧会概要
開催日程 2026年4月18日(土)~5月17日(日)
時間 ※開場時間、休館日は会場により異なります。
場所 ※開場時間、休館日は会場により異なります。
ホームページ
パスポートチケット(一般 6000円〜、学生3000円、エクスプレス15,000円
もしくは単館チケット(中学生以下無料)無料会場や各種割引あり)
インフォメーション町家:八竹庵(京都市中京区三条町 340)
Photo: The Queen's Speech, 2021 © Thandiwe Muriu, Courtesy 193 Gallery


