東京富士美術館は、1983 年、八王子に開館し、絵画、彫刻、写真、陶磁器など、約3 万点の豪華なコレクションを誇る国内屈指の美の殿堂です。
なかでも西洋絵画コレクションは、日本の美術館では珍しく、16世紀のイタリア・ルネサンスからロココ、新古典主義などのオールドマスターの優品が揃い、20 世紀の近現代美術までを網羅する名画の宝庫となっています。

このたび、京都市京セラ美術館において「西洋絵画の400年の旅ー珠玉の東京富士美術館コレクション」が3月20日より5月24日まで開催されます。
本展では、東京富士美術館のコレクションより厳選された約80点の作品によって、西洋美術の400年の歴史を辿ります。
今回の展覧会では、その中からモネ、ルノワール、ゴッホ、シャガールといった人気の作家から、ティントレット、アントニー・ヴァン・ダイクといった日本でその作品を見る機会があまりない巨匠まで、選び抜かれた珠玉の作品が展示されます。
巨匠たちの名品の数々に眼福のひとときをお過ごしいただけることでしょう。

また、それだけではなく、理念や思想を伝える手段としての絵画から、色彩と形態の喜びを謳いあげる絵画へと、時代とともに変貌する絵画の本質を学んで頂ける機会となるでしょう。 是非この機会に、美術の教科書のように華やかな名画の饗宴をお愉しみください。

第Ⅰ部 絵画の「ジャンル」と「ランク付け」

ルネサンスから19 世紀前半ごろまでの西洋絵画においては、絵画はジャンルによってその価格や価値が決まりました。特に歴史画は高尚なジャンルとされ、大画面作品も当時は歴史画のみに許されていました。                                        風景画、風俗画、静物画などは歴史画の一構成要素でしたが、17 世紀以降にオランダなどで市民社会が発展すると、こうしたジャンルの絵画が市民から絶大な人気を得るようになり、それぞれが1つのジャンルとして独立していきました。

画像: ジャック=ルイ・ダヴィッドの工房《サン=ベルナール峠を越えるボナパルト》1805年  油彩・カンヴァス 東京富士美術館蔵

ジャック=ルイ・ダヴィッドの工房《サン=ベルナール峠を越えるボナパルト》1805年  油彩・カンヴァス 東京富士美術館蔵

第2 次イタリア遠征の「アルプス越え」伝説を描いた作品。英雄ナポレオンのイメージ形成に重要な役割を果たしました。

画像: ノエル=ニコラ・コワペル《ヴィーナスの誕生》1732年頃 油彩・カンヴァス 東京富士美術館蔵

ノエル=ニコラ・コワペル《ヴィーナスの誕生》1732年頃 油彩・カンヴァス 東京富士美術館蔵

「最上位のランク付け」がされた歴史画には、歴史上の出来事を題材にした絵画だけでなく、神話や古典文学・伝説を題材にしたものや、徳や学問といった抽象的な概念を表す寓意画も含まれます。
ニコラ・コワペルは、フランスの画家一族に生まれ、神話を主題とした作品を多く手掛けて実績を重ね、王立絵画彫刻アカデミーの教授となりました。

画像: アントニー・ヴァン・ダイク《ベッドフォード伯爵夫人 アン・カーの肖像》1639年 油彩・カンヴァス 東京富士美術館蔵

アントニー・ヴァン・ダイク《ベッドフォード伯爵夫人 アン・カーの肖像》1639年 油彩・カンヴァス 東京富士美術館蔵 

ヴァン・ダイクは肖像画の名手で、洋服の布地の光沢感や、宝飾品の輝き、肌や髪の質感に熟練の技術が感じられます。

画像: カナレット(ジョヴァンニ・アントニオ・カナル) 《ヴェネツィア、サン・マルコ広場》 1732-33 年頃 油彩・カンヴァス 東京富士美術館蔵

カナレット(ジョヴァンニ・アントニオ・カナル) 《ヴェネツィア、サン・マルコ広場》 1732-33 年頃 油彩・カンヴァス 東京富士美術館蔵

カナレットは、18 世紀ヴェネツィアの画家で、都市の風景を正確に描写する「ヴェドゥータ(都市景観画)」を多数制作しました。
本作は青空の下、太陽光に輝くヴェネツィアのランドマーク、サン・マルコ大聖堂などが描かれています。

画像: ジャン=バティスト・モノワイエ《花》17世紀 油彩・カンヴァス 東京富士美術館蔵

ジャン=バティスト・モノワイエ《花》17世紀 油彩・カンヴァス 東京富士美術館蔵

モノワイエはフランスのルイ14世時代に宮廷画家として60点にも及ぶ花の静物画を描き、ヴェルサイユ宮殿を飾ったといいます。本作は本来なら同時期に咲くことのない異なる四季の花々が同一画面に描かれています。ピンクの牡丹やカーネーション、黄色の百合、赤のアマリリス、薄紫のライラックなどが精緻に色彩豊かに描写されています。

第Ⅱ部 激動の近現代—「決まり事」の無い世界

1789年のフランス革命と19 世紀前半のイギリスの産業革命を経ての、近代的な市民社会、資本主義社会の誕生による社会構造の変化は、絵画にも大きな影響を与えました。            前時代の美術アカデミーや大公募展であるサロンによって形成された価値観は大きく揺らぎ、画家個人の感受性や個性を重んじるロマン主義が台頭するようになりました。             社会構造の変化によって誕生した中産階級(ブルジョワジー)の嗜好が反映されることで、歴史画の優位性も失われ、風俗画、風景画、静物画といった前時代では歴史画の下に置かれた作品の需要が高まり、感情や個性を重視する新たな美の価値観が生まれ、美術は伝統よりも独創性を求めるものへと変化していきました。

画像: ピエール=オーギュスト・ルノワール《赤い服の女》1892年頃 油彩・カンヴァス 東京富士美術館蔵

ピエール=オーギュスト・ルノワール《赤い服の女》1892年頃 油彩・カンヴァス 東京富士美術館蔵

ピエール=オーギュスト・ルノワール(1841-1919)は、クロード・モネ(1840-1926)と並ぶ印象派の巨匠で、明るい柔らかな色彩で生き生きとした女性像を描きました。女性や少女の肖像画や裸婦像だけでなく、当時のパリっ子たちが出かけた舟遊びや観劇、モンマルトルのダンスホール「ムーラン・ド・ラ・ギャレット」などの日常生活を描いた作品も有名です。

画像: ポール・セザンヌ《オーヴェールの曲がり道》1873年頃 油彩・カンヴァス 東京富士美術館蔵

ポール・セザンヌ《オーヴェールの曲がり道》1873年頃 油彩・カンヴァス
東京富士美術館蔵

セザンヌ(1839-1906)は、1861年に画家を志しパリに出て、ピサロ(1830-1903)や、モネ(1840-1926)、ルノワール(1841-1919)と出会います。セザンヌは、1872年ピサロが移り住んだポントワーズへ赴き、ポンとワーズ派として知られる様式を確立しましたが、後に印象派の影響から離れ、独自の画風を確立しました。セザンヌは、キュビスムの誕生や抽象絵画の形成において大きな役割を果たした画家です。

本作は、ピサロから教えられた筆触分割などの印象主義の技法を習得し、印象派展に出品していた時期の作品ですが、屋根や壁面の幾何学的表現に、後のセザンヌの作風の萌芽が見られます。

画像: クロード・モネ《睡蓮》1908年 油彩・カンヴァス 東京富士美術館蔵

クロード・モネ《睡蓮》1908年 油彩・カンヴァス 東京富士美術館蔵

フランス印象派の代表的画家・クロード・モネ(1840-1926)。モネはブーダン(1824-1898)から戸外で風景画を描くことを学び、「光の画家」ともいわれました。1874年、モネはルノワール(1841-1919)やシスレー(1839-1899)らとサロンに頼らないグループ展・第1回印象派展を開催します。
1897年ごろから亡くなるまでの間、モネは自宅のジヴェルニーの庭と池を描き続けました。
本作は15点の連作のうちの1点。刻々と移り変わる光の移ろいを繊細で優美な色彩で描き出しました。

画像: ルネ・マグリット《観念》1966年 油彩・カンヴァス 東京富士美術館蔵

ルネ・マグリット《観念》1966年 油彩・カンヴァス 東京富士美術館蔵

マグリットは20世紀のベルギーを代表するシュルレアリスムの画家で、彼の作品は常識を超えた、現実と非現実の境界を曖昧にする技法が特徴です。常識では考えられないような状況ですが、その独創的な表現は多くの人を魅了しています。

東京富士美術館コレクションの豪華な名画の数々により、遥かルネサンスから20世紀までの「西洋絵画400年の旅」をご堪能ください。

展覧会概要

展覧会名:西洋絵画400年の旅―珠玉の東京富士美術館コレクション
会場:京都市京セラ美術館 本館 北回廊1階(京都市左京区岡崎円勝寺町124)
会期:2026年3月20日(金・祝)~5月24日(日)
開館時間:10:00~18:00 ※入館は閉館の30分前まで
休館日:月曜日(ただし5月4日(月・祝)は開館)
チケットなど詳細は下記美術館公式サイトよりご覧いただけます。
美術館公式サイト:https://www.ktv.jp/event/seiyoukaiga400

シネフィルチケットプレゼント

下記の必要事項、をご記入の上、「西洋絵画400年の旅―珠玉の東京富士美術館コレクション」@京都市京セラ美術館 シネフィルチケットプレゼント係宛てに、メールでご応募ください。
抽選の上2組4名様に、無料観覧券をお送り致します。この観覧券は、非売品です。
転売業者などに転売されませんようによろしくお願い致します。

☆応募先メールアドレス miramiru.next@gmail.com
★応募締め切りは2026年3月30日 月曜日 24:00

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