《お花の親⼦》(2020)とルイ・ヴィトンのトランクのインスタレーション
©2020 Takashi Murakami / Kaikai Kiki Co., Ltd. All Rights Reserved.
photo by ©cinefil
京都市美術館開館 90 周年を記念する大規模な個展「村上隆 もののけ 京都」が、2⽉3⽇より京都市京セラ美術館において好評開催中です。3月15日には来場者10万人を突破しました!
ルイ・ヴィトンとのコラボでも知られ、世界を舞台に活躍するポップアートの巨匠・村上隆は、「スーパーフラット」を提唱し、現代美術シーンに多大な影響を与えました。
ポップで華やかな村上隆の創造する世界が、悠久の歴史を育んだ京都の文化に溶け合い、ここ京都を舞台に、日本の伝統美とポップアートの融合が実現しました。
9月1日までのロングランとなる本展で、このたび、新たに同館日本庭園に⾦⾊に輝く彫刻作品《お花の親⼦》が完成。
本作は、2020年コロナ禍からの復興を願って、東京で公開され、今回は、ルイ・ヴィトンのマルチモノグラムのトランクと共に新たな作品として登場しました。
⽇本の家紋からインスパイアされたとも⾔われるルイ・ヴィトンのモノグラム、そして⽇本の伝統的な美学から生まれたスーパーフラットな彫刻が、京都の美しい⼭並みに囲まれたアートインスタレーションとなっています。
金色に輝く彫刻は、ヴィトンのトランク部分も含めて約13メートルの高さがあり、京都の東山を背景にそびえ立っています。
3⽉12⽇、展⽰作品を前にアーティスト村上隆氏自ら登場し、作品コンセプトや完成に⾄る背景などを語ってくれました。
また、⾃⾝の「⼗三代⽬市川團⼗郎襲名披露興⾏」のための「祝幕」(原画は当展覧会にて展⽰中)を⼿掛けてもらうなど、村上隆氏と縁が深く、ルイ・ヴィトン アンバサダーでもある市川團⼗郎⽩猿さんも来場しました。
村上隆氏は、日本における美は、「花鳥風月」、「雪月花」と考えているが、西洋では、人物画中心なので、お花も擬人化して、顔をつけたり、身体をつけたりしたとの事。
《お花の親子》の同館での展示について、(東京では高いビルの中で目立たなかったが)「京都で池の上に、しかもルイ・ヴィトンのバッグの上に乗っていて見通しが良く、巨大感が表現されていて自分でも満足のいく展示」と述べられました。
市川團⼗郎⽩猿さんは、「この作品を見た時に別の印象も受ける。ド派手な作品だが普遍的な意味を持つ作品に変化しているのではないか」と語ってくれました。
また、今後のご自身の活躍に関しては、「さまざまなことに挑戦し、日本文化を世界の人々に見て頂きたい。」とのことで、将来への意欲が感じられました。
阿吽の呼吸で、美術館の中央ホールに勇ましく立っている高さ4.3メートルの《阿像》と、《吽像》が「もののけ京都」の世界へ誘います。
これらは、禍をもたらす邪鬼を踏みつけているのです。
東日本大震災をきっかけに制作され、自然災害、疫病、」戦争などから人々を守ってほしいという願いが込められています。
神社仏閣、祭りや遊⾥、歌舞伎や浄瑠璃に興じる⼈々など、京都のさまざまなシーンが描かれた岩佐⼜兵衛の「洛中洛外図屏⾵(⾈⽊本)」(江⼾時代・17世紀)。これを引⽤し、村上が書きおろした全⻑12mにもおよぶ現代の「洛中洛外図」にもお花が映り込んでいます。
尾形光琳の琳派のお花がモダンなセンスで色鮮やかに蘇ります。
村上氏が衝撃を受けたという曾我蕭⽩《雲⿓図》(18世紀)に挑んだ、全⻑18メートルにおよぶ《雲⻯⾚変図》は大迫力。国内初公開、必見の作です。
東⻄南北を⼭や川、池などに囲まれ、それらを象徴する四神(⻘⿓、⽩⻁、朱雀、⽞武)の神獣に護られた理想の地とされた平安京を創造した幻想的なインスタレーション作品のコーナーは圧巻。鮮やかな色彩に魅了されます。
仏教美術にも、村上氏のユーモアのセンスが感じられます。
市川海⽼蔵改め⼗三代⽬市川團⼗郎⽩猿襲名披露興⾏を彩る特別な祝幕は、2022年11⽉の東京・歌舞伎座での襲名披露興⾏で大きな話題となりました。
歌舞伎⼗⼋番の演⽬が生き生きと鮮やかな色彩で描かれた原画は圧巻です。
コロナ禍からの復活の祈りの象徴である《お花の親子》。
村上隆氏の熱い想いが感じられます。伝統を守りながらも常に新しいものを取り入れ、前進する。日本の伝統文化を失わず、守りながら、躍進して行く。
そんな情熱が込められた展覧会です。
村上氏にとって、国内の公の美術館ではこれが最期となるという展覧会「村上隆 もののけ 京都」、希望の光に溢れる展覧会です。是非、お運びください。
展覧会概要
タイトル:京都市美術館開館90周年記念展「村上隆 もののけ 京都」
英 題:Kyoto City Museum of Art 90th Anniversary Exhibition
Takashi Murakami Mononoke Kyoto
会 期:2024年2⽉3⽇(⼟)〜9⽉1⽇(⽇)
※展⽰作品のうち、⼀部に展⽰替えがある可能性があります。
開館時間:10:00〜18:00(最終⼊場は17:30まで) 休館⽇:⽉曜⽇(祝⽇の場合は開館)
会 場:京都市京セラ美術館 新館 東⼭キューブ
展覧会公式サイト:
問い合わせ:075-771-4334(京都市京セラ美術館)
シネフィル展覧会グッズプレゼント
下記の必要事項、をご記入の上、「村上隆 もののけ 京都」@京都市京セラ美術館 シネフィル展覧会グッズプレゼント係宛てに、メールでご応募ください。
抽選の上5名様に、展覧会グッズをお送り致します。
転売業者などに転売されませんようによろしくお願い致します。
☆応募先メールアドレス miramiru.next@gmail.com
★応募締め切りは2024年4月29日 月曜日 24:00
記載内容
☆.・。☆.・。☆.・。☆.・。☆.・。☆.・。☆.・。☆.・。☆.・。☆.・。☆.・。☆.・
1、氏名
2、年齢
3、当選プレゼント送り先住所(応募者の郵便番号、電話番号、建物名、部屋番号も明記)
4、ご連絡先メールアドレス
5、記事を読んでみたい映画監督、俳優名、アーティスト名
6、読んでみたい執筆者
7、連載で、面白いと思われるもの、通読されているものの、筆者名か連載タイトルを、
ご記入下さい(複数回答可)
8、よくご利用になるWEBマガジン、WEBサイト、アプリを教えて下さい。
9、シネフィルのこの記事または別の記事でもSNSでのシェアまたはリツイートをお願い致します。
☆.・。☆.・。☆.・。☆.・。☆.・。☆.・。☆.・。☆.・。☆.・。☆.・。☆・。☆.・