わび茶の大成者として知られる千利休(1522~1591)は多くの武将と交流し、細川家とも関わりが深く、茶の湯の伝統が受け継がれました。
細川家では茶の湯が嗜まれ、永青文庫には大名家伝来の様々な茶道具が所蔵されています。

このたび、永青文庫において「細川家の茶道具 ―千利休と細川三斎―」が7月17日まで開催されています。
本展では、千利休が所持していた「唐物尻膨茶入 利休尻ふくら」や「瓢花入 銘 顔回」をはじめ、利休と細川三斎ゆかりの名品を中心に、細川家に伝わる茶道具の数々を展覧しています。また、近現代の細川家四代(16代護立、17代護貞、当代護熙、護光)が手掛けた茶碗なども紹介されています。
連綿と受け継がれる日本の伝統、茶の湯の歴史と美意識に感動させられることでしょう。
是非この機会に、今尚、色褪せることなく、人々を魅了する茶道具の世界をご堪能ください。
それでは展覧会構成に従ってシネフィルでも名品の数々を観ていきましょう。

画像: 「細川三斎(忠興)像」 寛文10年(1670) 永青文庫蔵 【展示期間:5/20(土)~6/18(日)】

「細川三斎(忠興)像」 寛文10年(1670) 永青文庫蔵
【展示期間:5/20(土)~6/18(日)】

千利休と細川家

千利休(1522~1591)と細川家の関わりは深く、初代藤孝(幽斎、1534~1610 ) より交流があり、2 代忠興(三斎、1563~1645)は高弟・利休七哲の一人に数えられます。
三斎は利休の茶風を忠実に受け継いだといわれ、細川家には、利休ゆかりの茶道具をはじめ、利休の作風を踏襲した三斎の茶杓や花入、三斎が所持していた茶道具の数々が伝来しました。これらは永青文庫の茶道具コレクションを代表する逸品として、今もなお利休から三斎へ継承された茶の美とこころを伝えています。

画像: 「瓢花入 銘 顔回」 千利休作 桃山時代(16世紀) 永青文庫蔵

「瓢花入 銘 顔回」 千利休作 桃山時代(16世紀) 永青文庫蔵

画像: 重要美術品「唐物尻膨茶入 利休尻ふくら」南宋~元時代(13~14世紀) 永青文庫蔵

重要美術品「唐物尻膨茶入 利休尻ふくら」南宋~元時代(13~14世紀) 永青文庫蔵 

画像: 「竹二重切花入」 細川三斎作 桃山~江戸時代(16~17世紀) 永青文庫蔵

「竹二重切花入」 細川三斎作 桃山~江戸時代(16~17世紀) 永青文庫蔵

細川家伝来 茶道具いろいろ

細川家では三斎以降も代々茶の湯が嗜まれ、利休・三斎ゆかりの品々のほかにも数多くの茶道具が伝わりました。
本章では、大名家に伝来した多種多様な茶道具から、茶碗、茶杓、釜、水指、薄茶器などが、各道具の分かりやすい解説とともに紹介されています。敷居が高いイメージのある茶の湯の世界ですが、茶道具に詳しくない方でも楽しめます。

画像: 「黄天目 珠光天目」 元~明時代(14~15世紀) 永青文庫蔵

「黄天目 珠光天目」 元~明時代(14~15世紀) 永青文庫蔵

画像: 「呼継茶碗」 桃山~江戸時代(16~17世紀) 永青文庫蔵

「呼継茶碗」 桃山~江戸時代(16~17世紀) 永青文庫蔵

近現代細川家四代が手掛けた茶道具

文武両道を重んじた細川家では、歴代の当主が茶の湯のみならず能楽や和歌など諸芸を嗜み、文化芸術に深く関わってきました。その流れは近代以降も続き、永青文庫の設立者・16代護立(1883~1970)、17代護貞(1912~2005)、当代護熙(1938~)、護光(1972~)それぞれが様々なかたちで活動を行っています。
ここでは、近現代の細川家四代が手掛けた茶道具を展示し、現代まで続く細川家の茶の美意識に迫ります。

画像: 「志野茶盌 忘れ雪」 細川護熙作 平成20年(2008年)個人蔵

「志野茶盌 忘れ雪」 細川護熙作 平成20年(2008年)個人蔵

特別展示 沢庵宗彭の墨蹟

沢庵宗彭(1573~1645)は、京都・大徳寺の住持をつとめた江戸時代前期の禅僧です。紫衣事件により配流となりますが、のちに許され、徳川家光の帰依を受けて品川・東海寺の開山となりました。
細川家では初代藤孝(幽斎)より4代光尚(1619~1649)まで交流があり、特に3代忠利(1586~1641)は沢庵に深く帰依し、没後は沢庵を開山とする肥後の妙解寺(現・北岡自然公園)に葬られました。
2023年は沢庵の生誕450年にあたることから、細川家に縁の深い沢庵の墨蹟を特別展示されています。

画像: 「放下着」  沢庵宗彭筆 江戸時代(17世紀) 永青文庫蔵

「放下着」  沢庵宗彭筆 江戸時代(17世紀) 永青文庫蔵

永青文庫コレクションの中でも人気を博する茶道具の展覧会は7年ぶりとなります。
千利休から細川三斎ヘと受け継がれた茶の湯の美とこころを感じ、心癒されるひとときをお過ごしください。

展覧会概要

展覧会名:令和5年度初夏展 細川家の茶道具 ―千利休と細川三斎―
会 期:2023年5月20日(土)~7月17日(月・祝) ※会期中、一部展示替があります。
※状況により、臨時に休館や開館時間の短縮を行う場合がございます。
※ご来館にあたって事前予約は必要ありませんが、混雑時はお待ちいただく場合がございます。
※館内ではマスクの着用を推奨いたします。当館の感染症予防対策については、ホームページをご覧ください。
会 場:永青文庫
開館時間:10:00~16:30 (入館は16:00まで)
休 館 日:毎週月曜日(ただし7/17 は開館)
入 館 料:一般1000円、シニア(70歳以上) 800円、大学・高校生500円
※中学生以下、障害者手帳をご提示の方及びその介助者(1名)は無料。
主 催:永青文庫
特 別 協 力:ホテル椿山荘東京

シネフィルチケットプレゼント

下記の必要事項、をご記入の上、「細川家の茶道具 ―千利休と細川三斎―」@永青文庫 シネフィルチケットプレゼント係宛てに、メールでご応募ください。
抽選の上5組10名様に、招待券をお送り致します。この招待券は、非売品です。
転売業者などに転売されませんようによろしくお願い致します。
☆応募先メールアドレス miramiru.next@gmail.com
★応募締め切りは2023年6月26日 月曜日 24:00
記載内容
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