0 月24日(月)~11 月2日(水)開催の第 35 回東京国際映画祭より、コンペティション部門審査員長、ならびに主要企画が発表されました。
発表内容は以下のとおりです。
① コンペティション部門 審査委員長
映画祭の顔となるコンペティション部門の審査委員長を、舞台「ライオンキング」(1997)の演出や映画『タイタス』(99)、『フリーダ』(2002)、『アクロス・ザ・ユニバース』(2007)、『グロリアス 世界を動かした女たち』(2020)などを監督した舞台演出家・映画監督のジュリー・テイモアが務めることが決定いたしました! 昨年のイザベル・ユペールに続き、女性の審査委員長となります。
その他の審査員(全5名予定)に関してましては、後日別途発表されます。
世界中から集められた珠玉のコンペ作品(全15 作品)を世界の目で審査して頂きます。
■コメント
ジュリー・テイモア:
芸術は私たちを混沌の中から導き出し、道を切り開く道標です。
暗い劇場の中、目の前で明滅する映像は、私たちを深く引き込み、孤立した単一の自己存在から引き離します。映画館で作品にひたってください。そこは、私たちがまったく知らないこと、知っていると思っていること、個人的に経験したことの境界をともに越えさせてくれる宮殿です。
他人の人生や愛に没入して、鼓舞され、苦悶させられてください。
第 35 回東京国際映画祭のコンペティション部門国際審査委員長として来日できることを、とても光栄に思います。
東京国際映画祭チェアマン 安藤裕康:
ジュリー・テイモアさんは、ミュージカルの演出だけでなく、多くの優れた映画を監督しています。
特に、若い頃に日本で人形浄瑠璃を学び、それを自分の作品に活かすなど、日本との関係も深い。また、彼女は黒澤明の大ファンでもあり、黒澤明賞復活の年にふさわしい審査委員長でしょう。
② 黒澤明賞
日本が世界に誇る故・黒澤明監督の業績を長く後世に伝え、新たな才能を世に送り出していくために、世界の映画界に貢献した映画人、そして映画界の未来を託していきたい映画人に贈られる賞として、黒澤明賞が今年の東京国際映画祭に戻ってきます。
過去にはスティーヴン・スピルバーグ、山田洋次、侯孝賢などが受賞していた同賞ですが、今年は、山田洋次監督、仲代達矢氏、原田美枝子氏、川本三郎氏、市山尚三東京国際映画祭プログラミング・ディレクターの5名の選考委員により選ばれます。受賞者は後日発表致します。
また、同賞に合わせまして、「黒澤明の愛した映画」と銘打ち、『フィツカラルド』『ミツバチのささやき』など黒澤明が愛した世界の名作7本も上映予定。
③ ツァイ・ミンリャン監督デビュー30周年記念特集
東京国際映画祭ヤングシネマ部門ブロンズ賞を受賞した『青春神話』での監督デビューから30周年を迎える台湾の巨匠ツァイ・ミンリャンの特集上映を、台北駐日経済文化代表処台湾文化センター、及び東京フィルメックス(10月29日~11月6日予定)との共催で開催します。
東京国際映画祭では『青春神話』『楽日』や日本未公開の短編などを、 東京フィルメックスでは『西瓜』『ヴィサージュ』などを上映。
両映画祭にとってこれが史上初の共催企画となります。
④ Nippon Cinema Now部門特集 〈追悼 青山真治〉
昨年新設された、この1年の日本映画を対象に、特に海外に紹介されるべき日本映画という観点から選考された作品を上映する同部門では、今年3月に急逝した青山真治監督を追悼し、代表作2作品『EUREKAユリイカ』と『エリ・エリ・レマ・サバクタニ』を英語字幕付きで特集上映します。
⑤ 国立映画アーカイブ共催「長谷川和彦とディレクターズ・カンパニー」
本年、東京国際映画祭は国立映画アーカイブと共催で特集上映「長谷川和彦とディレクターズ・カンパニー」を開催し、1982年に長谷川和彦の呼びかけによって設立され、11年間にわたって個性的な作品を作り続けたディレクターズ・カンパニーの作品を35㎜で上映します(会場は国立映画アーカイブ小ホール)。
東京国際映画祭では日本映画クラシックス部門の中でディレクターズ・カンパニーの代表作4作品『台風クラブ』『光る女』『DOOR』『地獄の警備員』のデジタルリマスター版を上映します(会場はTOHOシネマズ シャンテ)。
⑥ ジャパニーズ・アニメーション部門特集
2022 年のテーマは「ゼロから世界を創る」です。「アニメーションで世界を創る」と題して、最新アニメ映画『雨を告げる漂流団地』『夏へのトンネル、さよならの出口』『ぼくらのよあけ』の3作品をピックアップ。レトロスペクティブ「アニメと東京」ではアニメが「東京」という世界をいかに描いたかに注目し、4作品を上映します。
<第35回東京国際映画祭 開催概要>