2018年7月、広末涼子映画デビュー作『20世紀ノスタルジア』等で知られる映画監督・原將人の自宅が不慮の火事で全焼した。幸い家族は無事だったものの、全ての家財道具と映画フィルム機材を焼失。家族を逃した後、新作のデータを救いに火の中へと戻りやけどを負って入院した原に代わり、妻のまおりが家族の様子をスマートフォンで記録した。一家のゼロからの再起を希望とユーモアあふれるタッチで綴ったドキュメンタリー映画『焼け跡クロニクル』シネスイッチ銀座の公開日が2月25日(金)に決定、予告編が公開された。
サイレンが慌ただしく鳴り響き、何台もの消防車や救急車、警察車両が行き交う緊迫した火事現場から始まる予告編。焼けて骨組みだけになった我が家に呆然とする一家だったが、焼け跡から家族の大切な思い出が次々と掘り出され、「失くしたもの」より「心に残っていたもの」の方がずっと大きいことに気付いていく…。
火事の被害で、50年の映画人生をかけた全作品のオリジナルフィルムや脚本、映画機材を焼失するという想像を絶する痛手を負った原將人監督だったが、公私ともにパートナーであるまおり監督との共同制作により、焼けた8mmフィルムとiPhoneで撮影したデジタル映像を組み合わせた「他の誰にも作れない」作品にチャレンジ。ゼロから再び立ち上がるまでの日々を、希望とユーモアあふれるタッチで綴った本作を、原監督のファンと公言する山田洋次監督は「原將人は転んでもただでは起きない」と絶賛。『20世紀ノスタルジア』のメイキング撮影を務めていた犬童一心監督は「これは原さんじゃないと作れない映画。『20世紀ノスタルジア』の感覚が自分とシンクロする、好きだと思う人はぜひ『焼け跡クロニクル』を観てほしい」と熱いエールを送った。
『焼け跡クロニクル』予告
2018年7月、京都・西陣の原將人監督宅より出火、自宅が全焼した。出火原因は不明。原は火傷を負って入院、残された家族は公民館へ避難。明日着る服も、帰る家もなく、映画監督の命である作品は燃え、生活するのに必要なものを何もかも失った。火災当日の模様とゼロから再起までの奮闘を綴った、希望とユーモアあふれるドキュメンタリー。
監督・撮影・編集:原まおり 原將人
配給:マジックアワー
(c)2022『焼け跡クロニクル』プロジェクト