監督・中村祐太郎と脚本・木村暉が再びタッグを組んだ映画『若さと馬鹿さ』が11月1日よりアップリンク吉祥寺で公開となります。
監督・中村祐太郎と脚本・木村暉
30歳を目前にして、将来も、目の前の恋人の気持ちもわからない…そんな不安定だけど、どこか幸せな恋人たちの日常と喪失を描いたのは、監督・中村祐太郎と脚本・木村暉。
徹底的な暴力描写や性描写にも関わらず、そこはかとない人間への深い愛を感じさせるこのコンビの活躍は、二人が大学在学中より、業界に評判を轟かせていた。このコンビで多摩美術大学在学中に製作された『ぽんぽん』『雲の屑』はそれぞれ東京学生映画祭でグランプリに輝き、『雲の屑』に対しては、審査員である大林宣彦監督が「芸術とは子供の心で感じたものを表現すること。中村くんの『雲の屑』も大人が観たら眉をひそめたくなるような作品で、残酷な描写てくれる。中村くんは日本のウディ・アレンみたいな映画を作ると期待をしている。でも“第2のウディ・アレン”ではなく、“第1の中村”になれよ」と絶賛し、深田晃司監督は「この作品には本当に嫉妬しました。審査員の総意で、時間はかからず決定いたしました」とコメントをした。
その後、『太陽を掴め』では東京国際映画祭に出品、テアトル新宿で公開を果たし、中村は『女流闘牌伝aki -アキ-』で商業デビュー。『全員死刑』や『岬の兄弟』では俳優としても活躍していた。
そんな日本インディーズ映画界を席巻してきたゴールデンコンビの最新作は、20代後半の「ダラダラした男女関係」。中村が主催する映画祭、「ラブラブラブシネマ」で撮り下ろされた本作は、多くの大人たちが忘れてしまった、些細な日常の愛の記憶を呼び起こす。
「若さと馬鹿さ」について
愛を忘れた男と、愛を求めた女――
よくよく考えたら私、あの人のこと、何も知らなかった。
貴哉と桜のふたりは、家賃を折半しながら同棲している。桜は、こんな狭い部屋、早く引っ越したいと考えていた。しかも貴哉が、最近バイトに精を出さずに堕落しているので、自分がしっかりと稼がないといけなかった。そんな貴哉は、どうも調子が出ないでいた。何もやる気が起きない貴哉は、筋トレと女遊びで日々を紛らわしていたーー。
ラブラブラブシネマのために中村が製作した60分の中編。
業界や劇場からの「劇場公開」の呼び声が高く、今回。アップリンク吉祥寺で11月1日より公開される運びとなった。
尚、今作は10月5日(火)に行われる東京シネマサロンという映画イベントにて先行上映される。
各界からのコメント
・ゆうたろう(俳優・モデル)
日常の中のつい見落としちゃいがちな静かに光っている部分、
人間の中の知りたくない荒んで見える部分がとても良く表現された作品でした。
『ゆうたろう』監督さんと名前が一緒なのも少し運命感じちゃいました。
笑
・はるな愛 (タレント・歌手・映画監督)
あの頃自由を手に入れたけど、同時に不安と寂しさを手に入れた。
求め合う場所で欲を満たす時だけが、鼓動を感じられていた。
これでいいのかな。これで良かったのかな。の繰り返し。
気がつけばまた、カレーを食べてました。
このタイミングでこの映画を観て良かった。知る事ができた。
私はあと3年で50歳になるけど、
これでいいのかな。これで良かったのかな。
気がつけばまだ、大好きなカレーを食べています。
・杉田協士(映画監督)「ひかりの歌」
降らない雨がずっと降ってる。流れない涙がずっと流れてる。
スクリーンのこちらで私は泣いてた。なんじゃこの映画。
いつか泣くのを忘れてたら、またこの映画を見にいきます。
だから末長く上映していってください。大好きです。
・山田佳奈(映画監督・脚本家)「全裸監督」
うちのマンションの2階には恋人たちが住んでいて、たまにすごい声でセックスをしている。
それが下の階にも漏れ聞こえてくるんだからたまったもんじゃない。
でもふと、彼らにも何かしらのドラマが存在するのかなと考える。
「若さと馬鹿さ」はそんな恋人たちの愛の賛歌。一生続け!だらしない恋人たちよ!
・片山慎三(映画監督)「岬の兄妹」
日常の会話の中にお互いを思う気持ちが隠れていて、思わずニヤリとしてしましました。
ステキな映画をありがとう。
・筒井ともみ(脚本家・小説家)「食べる女」
分からない。何故、中村監督と木村暉(脚本)が久しぶりに組んでこの映画を作ったのか。作りたかったのか。
リアルっぽすぎる男女の日常はウソっぽくもあり。分からないでいいというならーー分からないでいよう。
でも私は、2人の才能が嫌いじゃない。
『若さと馬鹿さ』(2019年/カラー/日本/DCP/)
監督・撮影:中村祐太郎『雲の屑』『真・あんこまん』『太陽を掴め』
脚本・助監督:木村暉
出演:柴田貴哉、松竹史桜、工藤奈々子、久田紫萌子、平野鈴、西洋亮、アベラヒデノブ
録音:古賀陽大/制作:芝山健太、宮堂愛弓/スチル:中川ミオ/劇伴音楽:町あかり/整音:北摂サウンドプロダクション/カラリスト:橋本悠平/宣伝美術:中村友理子/宣伝協力:小峰克彦/スペシャルサンクス:小島吉弘 山本英
中村祐太郎 公式Twitter:https://twitter.com/youtaronmura?s=17
東京シネマサロン 公式Twitter:https://twitter.com/tokyocinema2019