日本で最も長い歴史を持つ、国内最大規模の学生映画の祭典
東京学生映画祭 2019年受賞作品決定!
8月3日・4日に、渋谷・ユーロライブにて第30回東京学生映画祭が開催されました。
東京学生映画祭は、学生が運営を行う国内最大規模かつ国内最多回数開催の学生映画祭です。
歴史あるこの映画祭では、過去の出身者として『EUREKA』青山真治監督、『君に届け』熊澤尚人監督、『アヒルと鴨のコインロッカー』中村義洋監督、『君の膵臓を食べたい』月川翔監督、『ちはやふる』小泉徳宏監督、『溺れるナイフ』山戸結希監督をはじめ、現在の日本映画界の第一線で活躍する多くの才能を輩出してきました。
近年では、第27回『雲の屑』(中村祐太朗監督)、第28回『溶ける』(井樫彩監督)、第29回『チョンティチャ』(福田芽衣監督)や『赤色彗星倶楽部』(武井佑吏監督)など、日本のインディーズ映画界を賑わせた学生映画を先駆けて紹介してきました。
今年度は、213作品のエントリーから選ばれた16作品と特別招待作品『あたしは世界なんかじゃないから』(髙橋泉監督)を上映。
東学祭コンペティション部門(16分以上の作品)ゲスト審査員は、入江悠監督、三島有紀子監督、熊澤尚人監督の3名そして、東学祭短編コンペティション部門(16分未満の作品)ゲスト審査員は、平林勇監督、大槻貴宏氏の2名によって、選考され受賞作品が発表されました。
審査結果は以下の通りとなりました。(記載大学は映画完成時のもの)
【東学祭コンペティション部門】
<グランプリ>
『中村屋酒店の兄弟』
監督:白磯大知 / 目白大学
監督・脚本・編集:白磯大知
出演:藤原季節 長尾卓磨 藤城長子
数年前家を出て一人東京で暮らす和馬は、
親が経営していた酒屋を継いだ兄、弘文の元へ帰ってくる。
久々に訪れた実家は
昔のままの懐かしさの中に確実に変わってしまったものがあった。
刻々と変わっていく今に戸惑い、必死に否定して、
生きようとするふたり。
45min/ 2018
<準グランプリ>
『ツヤ子81歳』
監督:中川楓子 / 武蔵野美術大学
<観客賞>
『歴史から消えた小野小町』
監督:大野キャンディス真奈 / 東京藝術大学
【短編コンペティション部門】
<グランプリ>
『東京少女』
監督:橋本根大 / 専門学校東京ビジュアルアーツ
監督・脚本・編集・撮影:橋本根大
出演:柊まこ
もうすぐこの時代が終わるらしい。みんなそう言っているから
本当に終わるのだろう。時代が終わるが私は終わらない。
時代は変わっても多分私は変わらない。私の今日は私の昨日を「command C」+「command V」したみたいなそんな今日だ。
9min/ 2019
<準グランプリ>
『がんばれ!よんぺーくん』
監督:しょーた / 東京造形大学大学院
<観客賞>
『Fiction』
監督:北川未来 / 東京学芸大学
【特別賞】<渋谷TSUTAYA賞>
『ティッシュ配りの女の子』
監督:渡邉安悟 / 東京藝術大学大学院
例年にも増してバラエティ豊かなラインナップとなった第30回東京学生映画祭。
例年のトークセッションに加え、各入選作品の舞台挨拶も行いました。
グランプリ受賞の『中村屋酒店の兄弟』では、今をときめく注目俳優で、本作主演の藤原季節氏も登壇。場内は大いに盛り上がりを見せました。
短編のEプログラム、授賞式と特別招待作品上映のFプログラムと、会場は満員。
また、会期中には特別招待作品『あたしは世界なんかじゃないから』髙橋泉監督と白石和彌監督による、トークイベントも開催されました。
そのほかにも青山シアターとのコラボや、MOOSICLABとのコラボ、渋谷TSUTAYAでの過去作展開、映画レビューアプリFilmarksとのコラボなど、様々な取り組みなど様々な展開もおこなわれ、今後も続いていくであろう東京学生映画祭。そして選ばれた監督たちの今後に期待です!