新緑の美しい季節になってまいりました。
爽やかな初夏の風を感じ、京都の美術館を訪れてみませんか。
オスマン帝国の栄華を伝える豪華で色彩豊かな「トルコ至宝展 チューリップの宮殿 トプカプの美」が、2019年3月より東京・国立新美術館で開催され、6月14日(金)から7月28日(日)まで京都国立近代美術館にて開催されます。
アジアとヨーロッパにまたがる交易の要地であるトルコは、様々な文化を受け入れ、融合し、独自の素晴らしい芸術を創造してきました。
本展では、イスタンブルのトプカプ宮殿博物館の所蔵品を中心に、貴重な宝飾品、美術工芸品、約170点を紹介します。
そのほとんどが初来日となるオスマン帝国の豪華絢爛な宝飾品や美術工芸品を是非とも、この機会にご鑑賞ください。
これらの芸術品が生み出された歴史的背景や、花々、とりわけチューリップを愛でたオスマン帝国の美意識や、文化、芸術観も感じていただける展覧会となっています。
また、トルコと日本は、明治時代から交流があり、オスマン帝国のスルタン(君主)と日本の皇室の友好を示す品々のほか、明治期の日本の美術品を里帰りさせるなど、両国の交友関係にもスポットが当てられています。
2019年、日本が新しく令和の時代を迎えた記念の年に、トルコとの更なる友好を願って、この展覧会が開催されることになりました。
トルコの歴史、文化、芸術、そして美を愛でる国民性を知るまたとない機会となるでしょう。
初夏の清々しい京都・岡崎公園を散歩して、是非、美術館を訪れてみてください。

画像: 《スルタン・アフメト3世の施水場模型》 1893年8月16日 トプカプ宮殿博物館蔵

《スルタン・アフメト3世の施水場模型》 1893年8月16日 トプカプ宮殿博物館蔵

本展の見どころ

・オスマン帝国の栄華を今に伝える至宝約170点が来日しています。
・トルコ国民がこよなく愛する花、チューリップがあしらわれた宝飾品、工芸品、食器、武器、書籍などを通して悠久の歴史と多様な文化が育んだ華麗な美が紹介されています。
・美しいタイルや装飾など、トプカプ宮殿らしさが随所に感じられる空間で、スルタンが愛でた宝物の数々を堪能できます。
・アジアの東と西に位置する日本とトルコの両国が同じアジアの文化圏の国民として共通する美意識を持っていることを実感できるでしょう。

画像: 《ターバン飾り》 17世紀 トプカプ宮殿博物館蔵

《ターバン飾り》 17世紀 トプカプ宮殿博物館蔵

トプカプ宮殿について

1453年、メフメト2世によるコンスタンティノープル(現イスタンブル)征服後、新たな首都の宮殿として建てられ、19世紀半ばまで行政機関とスルタンの住居として使われました。
1924年、トルコ共和国建国時に博物館となりました。
9万点近い美術品と建築で、オスマン帝国の歴史やスルタンたちの生活を偲ぶことのできる宮殿博物館として、世界中の人々を魅了しています。

画像: 《スルタン・メフメト4世の宝飾短剣》 1664年頃 トプカプ宮殿博物館蔵

《スルタン・メフメト4世の宝飾短剣》 1664年頃 トプカプ宮殿博物館蔵

オスマン帝国の栄華

オスマン帝国(1299年頃~1922年)の第7代スルタン、メフメト2世は1453年に西洋と東洋の接点といわれるコンスタンティノープルを征服すると、ここを新たに首都とし、政治・軍事・文化の拠点としてのトプカプ宮殿を1478年に完成させました。
オスマン帝国は、勢力を伸ばし、西はハンガリーなど中部ヨーロッパまで、東はイラン西部、北は南ロシア、南は北アフリカまで領土を拡大し、強大な権力を誇り、繁栄しました。
宮廷工房ではスルタンの威光を示す写本、衣装、宝飾品、武具や家具調度の制作が
盛んになり、黄金期を迎えたのです。

画像: 《射手用指輪》 16-17世紀 トプカプ宮殿博物館蔵

《射手用指輪》 16-17世紀 トプカプ宮殿博物館蔵

トルコと日本

トルコと日本の交流は、岩倉使節団員の島地黙雷(西本願寺僧侶)と福地源一郎(ジャーナリスト、戯曲家)が1873年にイスタンブルを訪問したことに始まります。
その後もアジアの東西両端に位置する両国の交流は途絶えることがありませんでした。
そして、1890年にオスマン帝国軍艦エルトゥールル号が和歌山県串本町沖で遭難した際の日本人による救出活動や、義援金をトルコに持参したことなどが、トルコと日本の絆をさらに深めました。
オスマン帝国終焉後、日本がローザンヌ条約を批准し、1924年に正式な国交が結ばれてからも政治、経済、文化など幅広い分野で、両国の友好関係は継続しています。

画像: 《宝飾手鏡》 16世紀末 トプカプ宮殿博物館蔵

《宝飾手鏡》 16世紀末 トプカプ宮殿博物館蔵

象徴としてのラーレ(チューリップ)

チューリップはトルコ語で「ラーレ」と言い、花として愛されただけでなく、宗教的、国家的な象徴として崇められていました。
オスマン・トルコ語の表記に使用されていたアラビア文字で、「ラーレ」の綴りの文字配列を変えるとイスラム教の神「アッラー」となり、アラビア文字で表記されたラーレを語末から読むとトルコ国旗のシンボルでもある三日月(ヒラ―ル)という言葉になるからです。
そのためチューリップへの畏敬を表した品々が多く作られました。
建築装飾、宗教祭具、馬具、絨毯、日用の食器や花瓶に至るまであらゆるところにチューリップの文様があしらわれるようになりました。
チューリップの品種改良も盛んになり、2000種類にも及ぶ色とりどりのチューリップが宮殿内で栽培されてきました。
こうしてトプカプ宮殿はチューリップの宮殿と呼ばれるようになったのです。

画像: 《スルタン・スレイマン1世のものとされる儀式用カフタン》 16世紀中期 トプカプ宮殿博物館蔵

《スルタン・スレイマン1世のものとされる儀式用カフタン》 16世紀中期 トプカプ宮殿博物館蔵

チューリップを愛でたオスマン帝国の悠久の歴史と華やかで色鮮やかな美術工芸品の数々。
オスマン帝国の夢のようなチューリップの宮殿にタイムスリップしたかのようです。
異国情緒あふれる「トルコ至宝展 チューリップの宮殿 トプカプの美」を京都国立近代美術館にてご堪能ください。

画像: 《儀式用宝飾水筒》 16世紀後半 トプカプ宮殿博物館蔵

《儀式用宝飾水筒》 16世紀後半 トプカプ宮殿博物館蔵

 
 
 
 
本展スペシャルアンバサダーに就任された女優の木村文乃さんによる音声ガイドも楽しみのひとつです。
木村さんは実際にトルコのトプカプ宮殿博物館を訪れたそうです。
音声ガイドは初挑戦ですが、皆さんに楽しんで頂けるように頑張りたいと意欲を見せていらっしゃいました( https://turkey2019.exhn.jp/guide/ )。

皇帝スレイマン1世の寵姫・ヒュッレムの生涯を描いた人気漫画「夢の雫、黄金の鳥籠」との本展コラボレーショングッズは、展覧会特設ショップのみの限定販売です。
作者の篠原千絵先生は、本展のスペシャルサポータ―を務めていらっしゃいます。

画像1: ©篠原千絵/小学館

©篠原千絵/小学館

画像2: ©篠原千絵/小学館

©篠原千絵/小学館

画像1: 象徴としてのラーレ(チューリップ)
画像2: 象徴としてのラーレ(チューリップ)

展覧会概要

会期:2019年6月14日(金)~7月28日(日)
 
開館時間:午前9時30分~午後5時
 ただし、6月中の金、土曜日は午後8時まで
 7月中の金、土曜日は午後9時まで開館
 *入館は閉館時間の30分前まで
 
休館日:毎週月曜日、7月16日(火)
 ※ただし7月15日(月・祝)は開館
 
観覧料:当日 前売り 団体(20名以上)
一 般 1,500 1,300 1,300
大学生 1,100 900 900
高校生 600 400 400
 ※ 中学生以下、心身に障がいのある方と付添者1名は無料。
 (入館の際に証明できるものをご提示下さい)。
 ※ 本料金でコレクション展もご覧いただけます。
 ※ 前売り券は4月15日(月)~6月13日(木)までの期間限定販売
 ※ チケット販売所:
セブンイレブン(セブンコード:074-447)、ローソンチケット(Lコード:57190)、ファミリーマート、サークルKサンクス、イープラス、CNプレイガイド、チケットぴあ(Pコード:769-661)ほか※チケット購入時に手数料がかかる場合があります。 
主催:京都国立近代美術館、トルコ共和国大使館、日本経済新聞社、BS-TBS、京都新聞
 
後援:トルコ共和国大統領府
 
協賛:伊藤忠商事、損保ジャパン日本興亜、ダイキン工業、大日本印刷、東レ、トヨタ自動車、日本製粉、BIGLOBE
 
特別協力:ターキッシュ エアラインズ、ターキッシュ カーゴ
 
協力:トルコ共和国文化観光省、トプカプ宮殿博物館、日本・トルコ協会

関連イベント

講演会「トプカプ宮殿の織物」
日時:6月15日(土)午後2時~3時30分
講師:奥村純代(トルコ・イスラーム美術史家)
会場:京都国立近代美術館 1階講堂
定員:先着100名(当日午前11時より1階受付にて整理券を配布します。
整理券はひとり1枚のみお渡しします)
参加費:無料(本展の観覧券が必要です)
 
講演会「トプカプ宮殿とチューリップ文化」
日時:6月23日(日)午後2時~3時30分
講師:ヤマンラール水野美奈子(本展監修者、元龍谷大学教授、国際トルコ美術史学会理事)
会場:京都国立近代美術館 1階講堂
定員:先着100名(当日午前11時より1階受付にて整理券を配布します。
整理券はひとり1枚のみお渡しします)
参加費:無料(本展の観覧券が必要です)

担当学芸員による解説
日時:6月21日(金)、7月21日(金)各日午後6時~7時
詳細は展覧会ホームページをご覧ください。

トルコ至宝展 チューリップの宮殿 トプカプの美@京都 cinefil チケットプレゼント

下記の必要事項、読者アンケートをご記入の上、トルコ至宝展 チューリップの宮殿 トプカプの美@京都 cinefil チケットプレゼント係宛てに、メールでご応募ください。
抽選の上5組10名様に、ご本人様名記名の招待券をお送りいたします。
記名ご本人様のみ有効の、この招待券は、非売品です。
転売業者などに入手されるのを防止するため、ご入場時他に当選者名簿との照会で、公的身分証明書でのご本人確認をお願いすることがあります。
応募先メールアドレス  info@miramiru.tokyo
応募締め切り    2019年7月7日(日)24:00
1、氏名 
2、年齢
3、当選プレゼント送り先住所(応募者の電話番号、郵便番号、建物名、部屋番号も明記)
  建物名、部屋番号のご明記がない場合、郵便が差し戻されることが多いため、
  当選無効となります。
4、ご連絡先メールアドレス、電話番号
5、記事を読んでみたい監督、俳優名、アーティスト名
6、読んでみたい執筆者
7、連載で、面白いと思われるもの、通読されているものの、筆者名か連載タイトルを、
  5つ以上ご記入下さい(複数回答可)
8、連載で、面白くないと思われるものの、筆者名か連載タイトルを、3つ以上ご記入下さい
 (複数回答可)
9、よくご利用になるWEBマガジン、WEBサイト、アプリを教えて下さい。
10、シネフィルへのご意見、ご感想、などのご要望も、お寄せ下さい。
   また、抽選結果は、当選者への発送をもってかえさせて頂きます。

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