ペドロ・コスタ監督が語る、いまある映画を乗り越えるための言葉
「映画を作るとき、してはならないことを知っておくべきです。それは芸術作品を作ろうとすることです」
「すべての偉大な映画は“さようなら”という言葉を身につけるためにあるのです」
現在のポルトガルを代表する映画監督ペドロ・コスタ。
彼が、諏訪敦彦監督に招聘され東京造形大学で行ってきた 3 回の特別講義と、映画美学校で催された最初期の講義を収録した、待望の映画講義録。
そこで語られるのは、映画作りの<姿勢>、ショットの捉え方、フィクションとドキュメンタリーの区別を超えて考察される撮影法など、 目の前にある現実と向き合うための真摯な思考です。
21 世紀の映画を問い直すための、実践的な映画論『歩く、見る、待つ ペドロ・コスタ映画論講義』がついに書籍出版されることとなりました。
[内容]
序 諏訪敦彦
講義 I / 講義 II /講義 III / 講義 IV
監督プロフィール&フィルモグラフィ
編者あとがき 土田環
著者:ペドロ・コスタ
編訳者:土田環
ブックデザイン:宮一紀
判型:四六判並製・184 頁 定価:(本体1,800円+税)
ISBN:978-4-908435-00-3
◎著者 ペドロ・コスタ
映画監督。1959 年、ポルトガルのリスボン生まれ。2000 年に、リスボンのスラム街フォンタイーニャス地区でヴァンダ・ドゥアルテ とその家族を撮影し、『ヴァンダの部屋』(2000)を発表。『コロッサル・ユース』(2006)では、『ヴァンダの部屋』に続いてフォンタ イーニャス地区にいた人びとを撮影。2009 年にはフランス人女優ジャンヌ・バリバールの音楽活動を記録した『何も変えてはならない』 を制作。最新作は『ホース・マネー』(2014)。
◎編訳者 土田環(つちだ・たまき)
映画研究者、早稲田大学理工学術院基幹理工学部表現工学科講師。編著書に『ペドロ・コスタ 世界へのまなざし』(せんだいメディア テーク)、『噓の色、本当の色 脚本家荒井晴彦の仕事』(川崎市市民ミュージアム)、『ニコラス・レイ読本 We Can’t Go Home Again』 (boid)、『こども映画教室のすすめ』(春秋社)など。