「香港ノワール」を代表するジョン・ウー監督の名作『男たちの挽歌』中国タイトル(英雄本色)のデジタル修復版が、中国で今月17日から劇場公開されることがわかった。
香港の闇社会を悲哀と暴力を描き日本でも大評判になった「香港ノワール」。
この大きな流れを作るきっかけとなったのが、1986年に公開されたジョン・ウー監督の「男たちの挽歌」だ。
今回、4Kデジタル修復によってチョウ・ユンファ、ティ・ロン、レスリー・チャンの主役3人の若々しい姿が、美しく鮮明な映像で蘇った。
またジョン・ウー監督の名前を世界に知らしめ、チョウ・ユンファの人気も海外で確立するきっかけとなった今作は、香港映画の歴史においても欠くことのできない作品として、長年にわたって多くの映画ファンを魅了してきた重要な作品でもある。
中国で開催されたジャ・ジャンクーが主催する第1回平遥国際映画祭ではジョン・ウー監督は名誉功労賞を受賞したが、ここで今作の広東語バージョンが上映されて大評判になったことからファンの熱い要望により、北京語の吹き替えバージョンだけでなく、オリジナルの広東語バージョンも公開されることになった。
急激に成長した中国の映画産業だが、そのために旧作の傑作が今まで一般には知られていないことも多く、この作品の興行次第では、今後このような過去の旧作を公開することも増えていくかもしれないという。そして、このシリーズは「英雄本色2018」として新たな装いで来年公開されることになっている。