画像: なんという大迫力!わだばゴッホになる世界の棟方志功展、あべのハルカス美術館で開催!

なんという大迫力、世界のムナカタの芸術が満喫できます。
棟方志功という版画家は何となく知っていたものの、私は今回の展覧会で新たに感動させられました。
棟方志功の芸術には「祈り」があります。
近代の作家には自己表現のみの個人主義の作品が多いと感じられますが、棟方志功の作品には、ある種、宗教画のような「心」が感じられます。
そして、今回のあべのハルカス美術館での展覧会のスケールは、圧巻です。
是非この機会にご堪能ください。

1版画家への道のり

明治36(1903)年棟方志功は、青森市の鍛冶職人の家に生まれました。
17歳からは、裁判所の給仕をしながら、油絵を独学し、よく写生をしていましたが、21歳の時に「わだばゴッホになる」と、上京しました。
棟方はゴッホの《ひまわり》に感銘を受けたからでした。
上京から4年経って、5回目の出品作「雑園」で入賞しましたが、川上澄生の版画、「初夏の風」に影響を受け、版画の世界に入りました。
昭和11(1936)年国画会第11回展に、「大和し美し」が、民藝運動の先駆者、柳宗悦、
浜田庄司、河井寛次郎に認められ、棟方の道は大きく開けていきます。
「華厳譜」、「二菩薩釈迦十大弟子」など、仏教をテーマにした、力強い独特の版画作品を、次々と生み出しました。

画像: 《華厳譜》「風神の柵」昭和11(1936)年 棟方志功記念館蔵

《華厳譜》「風神の柵」昭和11(1936)年 棟方志功記念館蔵

2戦後 世界のムナカタ

力強い線と白黒のコントラストで生み出される棟方独自の世界が、戦後は、棟方自身が倭画(やまとが)と称した、彩色の美しい、生命感にあふれた肉筆画に変遷していきます。
棟方独特の斬新な世界です。

昭和27(1952)年「女人観世音板画巻」が、スイスのルガノ国際版画展で、駒井哲郎とともに、日本人では初となる優秀賞を受賞しました。
昭和30(1955)年「二菩薩釈迦十大弟子」などが、サンパウロ・ビエンナーレで版画部門最高賞を受賞。さらに翌年、ヴェネツィア・ビエンナーレでグランプリを受賞し、一躍脚光を浴び、世界のムナカタの地位を築いたのです。
また、棟方は、詩や、短歌、小説など、文学とも深くかかわり、挿絵を描きました。

画像: 《華狩頌》昭和29年(1954)年 青森市蔵(棟方志功記念館寄託)

《華狩頌》昭和29年(1954)年 青森市蔵(棟方志功記念館寄託)
 

3 晩年 津軽

幼少期から視力の弱かった棟方でしたが、昭和35年(1960年)57歳でついに左目がほとんど失明状態になりましたが、この頃から郷土、青森を題材にしたテーマに取り組みます。
晩年の作品は、これまでの作品とは違った様相を呈しています。
デフォルメされた人体表現には、冷害や飢饉など、厳しい生活環境の土地で暮らす人々の心の闇を描く一方、幸福への祈願が表現されています。

生涯最大の版画作品となった、「大世界の棚」や、雑誌の特別企画のための倭画の大作や、郷土のねぶた祭り、津軽三味線を描いた色鮮やかな版画、美人画など、棟方ならではの芸術性の高い、素晴らしい作品を創り出しました。

強烈な個性の中に、深い郷土を愛する心が感じられる「わだばゴッホになる 世界の棟方志功」展、是非、あべのハルカス美術館を訪れてください。

画像: 《飛神の柵(御志羅)》昭和43年(1968)年 棟方志功記念館蔵

《飛神の柵(御志羅)》昭和43年(1968)年 棟方志功記念館蔵

画像: 《門世の柵》昭和43年(1968)年 棟方志功記念館蔵

《門世の柵》昭和43年(1968)年 棟方志功記念館蔵

    
   

展覧会風景

展覧会概要

開催期間:2016年 11月19日(土) ~ 2017年 1月15日(日)
 
開館時間:火~金 / 10:00~20:00
     月土日祝 / 10:00~18:00
     *入館は閉館30分前まで
 
休館日:11月21日(月)、28日(月)、12月31日(土)、2017年1月1日(日・祝)
 
入館料 
一般1,300円/1,100円(団体)
大学・高校生900円/700円(団体)
中学・小学生500円/300円(団体)
*団体料金は15名様以上からの適用になります。*未就学児童は無料
*障がい者手帳をお持ちの方は、ご本人と付き添い1名様まで当日料金の半額でご覧いただけます。
主催:あべのハルカス美術館、朝日新聞社
 
協力:青森県立美術館、棟方志功記念館

画像: お土産コーナーも充実

お土産コーナーも充実

わだばゴッホになる 世界の棟方志功 @あべの cinefilチケットプレゼント

下記の必要事項、読者アンケートをご記入の上、《わだばゴッホになる 世界の棟方志功》チケットプレゼント係宛てに、メールでご応募ください。
抽選の上3組6名様に、ご本人様名記名の招待券をお送りいたします。
記名ご本人様のみ有効の、この招待券は、非売品です。
転売業者などに入手されるのを防止するため、ご入場時他に当選者名簿との照会で、公的身分証明書でのご本人確認をお願いすることがあります。
☆応募先メールアドレス  info@miramiru.tokyo
*応募締め切りは2017年1月8日 24:00 日曜日
記載内容
1、氏名 
2、年齢
3、当選プレゼント送り先住所(応募者の電話番号、郵便番号、建物名、部屋番号も明記)
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