『ゆれる』『ディア・ドクター』『夢売るふたり』の西川美和監督が、『おくりびと』以来 7 年ぶりの映画主演となる 本木雅弘を迎え、直木賞候補となった自らの小説を映画化した最新作『永い言い訳』(アスミック・エース配給)が全 国大ヒット公開中です。
主人公の幸夫役に『日本のい ちばん長い日』『天空の蜂』での演技が高い評価を得て、昨年度日本アカデミー賞最優秀助演男優賞等を受賞した本木 雅弘。その他ミュージシャンの竹原ピストル、池松壮亮、黒木華、山田真歩、堀内敬子、深津絵里など、屈指の実力派俳優が脇を固め、ひとときも見逃したくない緊張感と豊かさにあふれた映画空間を創り上げます。
このたび、第 11 回ローマ国際映画祭のオフィシャルセレクションとして『永い言い訳』が招待され、現地時間の 10 月 19 日夜、レッドカーペットと公式上映に主演の本木雅弘と西川美和監督が登場。ヨーロッパプレミアでもある上映の期待を問われた西川監督はレッドカーペットで「文化も違いますし、どのように主人公の人物像を捉えられるのかということが、半分怖いような気持ちです」と緊張の面持ちで語った。
上映は 400 席の会場が満席となり、終映後は場内から割れんばかりの拍手が鳴りやまなかった。
上映後、登壇した 本木は、「イタリア語で挨拶をしようと思っていましたが、映画に夢中になってしまい、すっかり忘れてし まいました」と茶目っ気たっぷりに挨拶。
「こんなに自分の国とは離れた場所で上映されて、皆さんが物語 に集中してくださっている、映画がつないでくれるものというのは、素晴らしいものだなと改めて実感しました。上映の機会をくれた映画祭の皆さん、遅い時間にも関わらず、映画をご覧になってくださった皆さんに本当に心から感謝いたします。いい記念になりました」と感無量の様子で謝辞を述べた。
また、西川監督との仕事について聞かれた本木は、「だいたいの方が、見られたくない感情を暴き出す作風の監督だと思っていると思いますが、今回そんな西川さんが絆が壊れていく話ではなく、そこから他者とつながっていき、人間が変わっていくきっかけが生まれるという優しさが加わったところが新鮮に思えたので、ご一緒してとてもよかったと思っています」と監督への思いを熱く語ると、初タッグで長期間の撮影をとも にした主演俳優の温かい言葉に、西川監督が思わず涙を浮かべる場面もあった。
『永い言い訳』は日本映画では唯一の招待作品であり、22 日に発表される観客賞に大きな期待がかかる。
現地チャンネルでの会見模様
ストーリー
人気作家の津村啓こと衣笠幸夫(きぬがささちお)(本木雅弘)は、妻・夏子(深津絵里)が 旅先で不慮の事故に遭い、親友とともに亡くなったと知らせを受ける。
まさにその時、不倫相手と密会していた幸夫は、 世間に対して悲劇の主人公を装うことしかできない。そんなある日、妻の親友の遺族――トラック運転手の夫・陽一(竹 原ピストル)とその子供たちに出会った幸夫は、ふとした思いつきから幼い彼らの世話を買って出る。子供を持たない 幸夫は、誰かのために生きる幸せを初めて知り、虚しかった毎日が輝きだすのだが・・・
出演:本木雅弘/竹原ピストル 藤田健心 白鳥玉季 堀内敬子/池松壮亮 黒木華 山田真歩/深津絵里
原作・脚本・監督:西川美和 原作:『永い言い訳』(文春文庫刊)
製作:「永い言い訳」製作委員会(バンダイビジュアル株式会社、株式会社 AOI Pro.、株式会社テレビ東京、アスミック・エース株式会社、株式会社文藝春秋、テレビ大阪株式会社)
制作プロダクション:株式会社 AOI Pro.
配給:アスミック・エース
©2016「永い言い訳」製作委員会