孤高のミュージシャン“黒木渚”のファーストアルバム
「標本箱」をモチーフに、期待の若手監督が作り上げた、
6人の女性をめぐる、もうひとつの「標本箱」
まるで映画のような、舞台のような音楽と評され、独特の文学的歌詞で、女性の強さや心理を生々しく歌い上げるシンガーソングライター、黒木渚。ソロ始動後初の新作となるフルアルバム「標本箱」は、‘14年4月に発表されるやいなや、各方面で話題となり一躍認知を広めた。
その「標本箱」をモチーフに、映画化に挑んだのは、新進気鋭の映画監督、鶴岡慧子。長編第一作『くじらのまち』がベルリン国際映画祭をはじめ、世界10ヶ国以上で上映され好評を博し、続く『過ぐる日のやまねこ』(2015)が第15回マラケシュ映画祭で審査員賞を受賞するなど今まさに活躍を期待される若手監督のひとり。
鶴岡監督が「標本箱」の楽曲群から連想する形で脚本を書いた本作は、歌詞で描かれる女性の強さや揺れる想いを、6人の登場人物に託し、ささいな日常の中で生まれる様々な感情や出来事を点描のように描き、アルバムとは異なるもうひとつの、<うつろいの>標本箱として完成させた。
本作の主演に抜擢されたのは、アイドルグループ「 ゆるめるモ!」を卒業したばかりの“もね”こと、櫻木百。劇中で多感な大学生を演じてみせた櫻木は、これがグループ卒業後、初の主演作となる。
10月29日(土)より渋谷ユーロスペースにて公開される鶴岡慧子監督作品『うつろいの標本箱』の特報が出来上がりました。
鶴岡慧子監督コメント
黒木渚さんのライブを聴きに行き、細い身体・長い手足の全部をつかって歌う彼女の姿を見て、決して特別であろうとしない、恥ずかしさやかっこ悪さも全てひっくるめた「そのもの」を肯定しようとする、そんな姿勢に感銘を受けて私なりに紡いだのが『うつろいの標本箱』です。決して特別な日々を生きているわけではない人物たちが、どこかでただすれ違ったり、すれ違う中で出会ったり、それが最後だとは知らずにすれ違ったりする、そんな日々の暮らしに当たり前にある瞬間を、15人の俳優たちと描いてみようと試みました。
まるで映画のような、舞台のような音楽と評され、独特の文学的歌詞で、女性の強さや心理を生々しく歌い上げるシンガーソングライター、黒木渚。ソロ始動後初の新作となるフルアルバム『標本箱』は、‘14年4月に発表されるやいなや、各方面で話題となり一躍認知を広めた。
その『標本箱』をモチーフに、映画化された『うつろいの標本箱』。
この度、解禁された特報では、劇中に登場する6人の女性を中心に構成されており、エンディング・テーマである黒木渚の代表曲「テーマ」にのせた疾走感あふれる映像に仕上がっている。
本作の主演は、7月10日の新木場STUDIO COASTで行われたライブを最後にアイドルグループ<ゆるめるモ!>を卒業した櫻木百。櫻木が演じるのは、山田イツキという女子大生の役だ。特報では、冒頭に小川ゲン演じる、大学の男友達と河原にいる様子が映し出され、さっきまでそこに居たという男が川に向かって消えたことを告げ、残されたカメラが映し出されるという不安を予感されるシーンから始まっている。
櫻木にとっては<ゆるめるモ!>卒業後の本格的な女優活動の第一弾のなる本作。彼女のみずみずしい演技にも是非、注目して欲しい。
また本作は、黒木渚のアルバム『標本箱』の楽曲から「テーマ」に加え「金魚姫」、「はさみ」、「うすはりの少女」、「窓」、「あしかせ」といった6曲が、劇中で使用されている。女性の心に宿る、繊細さと大胆さ、あるいは残酷と美しさといった、時に両極に揺れる気持ちを歌ったこれらの楽曲が、劇中でどのように使用されているのか、期待が高まるところだ。
特報 『うつろいの標本箱』
『うつろいの標本箱』(2015/日本/デジタル/95分/カラー)
出演:櫻木百、小川ゲン、赤染萌、小出浩祐、橋本致里、佐藤岳人、illy、佐藤開、岡明子、伊藤公一、大森勇一、森田祐吏、小久保由梨、今村雪乃、渡辺拓真
監督:鶴岡慧子
製作・配給:株式会社タイムフライズ
配給協力・宣伝:岩井秀世
エンディングテーマ/「テーマ」黒木渚(ラストラム・ミュージックエンタテインメント)
©2015タイムフライズ