ヘクトール・バベンコさん(アルゼンチン出身の映画監督)が、海外メディアの報道によるとに13日、心臓発作のためブラジル・サンパウロの病院で死去したいたことがわかった。70歳。
1946年2月7日、アルゼンチン・ブエノスアイレス出身。
少年時代にフランスのヌーヴェル・バーグやイタリアのネオ・リオリズムの作品に強い影響を受けたのち、世界中を6年にわたって旅をする。
ブラジルの孤児たちを描いた第三作目の『ピショット』でニューヨークとロサンゼルスの批評家協会から最優秀外国映画賞を受賞。
そして85年、同国の作家マヌエル・プイグの小説を原作にし『蜘蛛女のキス』で主演のウィリアム・ハートにオスカーをもたらしたばかりでなく、4部門にノミネートされ自らもアカデミー賞監督賞にノミネートされて世界での評価を確立する。
中南米の映画界を代表する巨匠となり、ブラジル国籍を取得して制作活動の大半は同国で行った。
朝日新聞の報道では、同国のテメル大統領代行は「ブラジルの映画と文化を無限の才能で照らした非凡な映画監督」とツイッター死去にたいして発言したという。
その他ジャック・ニコルソンとメリル・ストリープの二人の名優を配した『黄昏に燃えて』などの作品もある。
蜘蛛女のキス O beijo da Mulher-Aranha (1985)
ウィリアム・ハートがアカデミー主演男優賞受賞した名作
黄昏に燃えて Ironweed (1987)
ジャック・ニコルソンとメリル・ストリープが出演
カランジル Carandiru (2003)
カンヌ国際映画祭パルムドールを争った作品