生誕90年・没後10周年 今村昌平監督の特集上映が早稲田松竹で開催される。
上映されるのは、『豚と軍艦』、『赤い殺意』、『楢山節考』、『神々の深き欲望』、『復讐するは我にあり』、『うなぎ』の計6本。

会期中、今村監督の命日でもある5月30日には、映画評論家の佐藤忠男と『うなぎ』の脚本の映画監督天願大介のトークショーも開催される。

会期は、5月28日より6月3日までの7日間

画像: 会期は、5月28日より6月3日までの7日間

赤い殺意
(1964年 日本 150分 )

画像1: http://www.city.fukuoka.lg.jp/fu-a/ja/film_archives/detail/576.html#

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画像2: http://www.city.fukuoka.lg.jp/fu-a/ja/film_archives/detail/576.html#

http://www.city.fukuoka.lg.jp/fu-a/ja/film_archives/detail/576.html#

強盗に犯された一夜が、
人妻の平凡な日常と因娼の殻を突き崩した――
大胆な表現で“性”の深淵と“女”のたくましさを
描き出した衝撃の問題作!

夫・吏一の出張中、貞子は強盗に犯された。そして2日後も、また…。 夫に打ち明けられぬまま、ずるずると日が過ぎていく。やがて強盗は大胆さを増し、デパートでも声をかけてくるようになった。吏一はけちで、浮気男でもあったが、ようやく貞子の態度に疑いを抱き始める。強盗は執拗だった。貞子を追い回し、その豊満な肉体を貪る。いつしか貞子もまた彼の激しい愛撫に陶酔するようになっていた。「このままでは…」。貞子の胸には殺意が芽生えるが…。
藤原審爾の原作を『にっぽん昆虫記』の長谷部慶治と今村昌平コンビが共同で脚色したドラマ。 鈍重な貞子が次第に周囲を彼女のペースに引き込み、自立していく過程が鮮烈に描かれている。ヌード・ダンサーから映画界に転じ、脇役で活躍してた春川ますみは、この作品で日本映画記者会賞最優秀女優賞を獲得し、一躍注目を集めた。

上映日 5/28(土)・5/31(火)・6/3(金)
開映時間 12:40 / 17:20
■監督・脚本 今村昌平
■原作 藤原審爾
■脚本 長谷部慶次
■撮影 姫田真佐久
■美術 中村公彦
■編集 丹治睦夫
■音楽 黛敏郎
■出演 春川ますみ/西村晃/楠侑子/露口茂/日野利彦/赤木蘭子/北林谷栄/北村和夫/加藤嘉/宮口精二/北原文枝

豚と軍艦
(1960年 日本 108分 )

画像: http://www.sakura-zaka.com/movie/1309/130907_nikkatsu100.html

http://www.sakura-zaka.com/movie/1309/130907_nikkatsu100.html

横須賀・ドブ板通りを暴走する豚の大群!
60年代日本映画を代表するモンスタームービー!

米軍基地の街・横須賀。モグリの売春ハウスを取り締まられた日森一家が思いついたのは、基地から出る残飯を使った豚の大量飼育だ。仕事を任されたチンピラの欣太は、これで自分もいい顔になれて、恋人の春子とも一緒になれると張り切るが、やがて利益をめぐる分裂抗争が発火する。欲に目がくらんだ者たちは豚を取りあい、争いがエスカレート、ドブ板通りに大量の豚の大群が荒れ狂う…。
戦後の方向性を見失った日本を背景に、米軍基地の街・横須賀で軍に寄生し、軍から排出される残飯で豚を飼育して荒稼ぎするヤクザ一家が、やがて自滅するまでをシニカルに描く。 人間のあさましさやえげつなさと表裏にある笑いとユーモアが見事に混ざり合い、今村イズムの持つ“重喜劇性”がもっとも顕著に表現された作品。

上映日 5/28(土)・5/31(火)・6/3(金)
開映時間 10:40 / 15:20 / 20:00
■監督 今村昌平
■脚本 山内久
■撮影 姫田真佐久
■美術 中村公彦
■音楽 黛敏郎
■出演 長門裕之/吉村実子/三島雅夫/小沢昭一/丹波哲郎/山内明/ 加藤武/殿山泰司/西村晃/南田洋子/中原早苗

神々の深き欲望
(1968年 日本 175分 )

https://www.city.fukuoka.lg.jp/fu-a/ja/film_archives/detail/585.html

日活時代の今村昌平の集大成!
日本と日本人の根源を雄大なスケールで探求する。

今から二十余年前、四昼夜にわたる暴風に襲われ津波にみまわれた島。台風一過、島人たちは、神事を司る根吉が作っている神田に真赤な巨岩が屹立しているのを発見した。神への畏敬と深い信仰を持つ島人たちは、この凶事の原因を詮議し、根吉を罰する。根吉の妹ウマは区長の竜立元の囲い者になり、根吉の息子・亀太郎は若者たちから疎外された。そんな折、東京から製糖会社の技師・刈谷が、水利工事の下調査に訪れ…。
神話的伝説を受けついで生活する南海の孤島を舞台に、人間の根本を暴き出す壮大な人間ドラマ。楽園のような美しい風景と、時おり荒々しさを見せる自然の映像を背景に、血縁や村落共同体が外圧によって解体される様子を象徴的に描く、今村監督初のカラー作品。一家の長老役を演じる元鞍馬天狗の名優・嵐寛寿郎が異彩を放つ。

上映日 5/29(日)・6/1(水)
開映時間 10:30 / 16:10
■監督・脚本 今村昌平
■脚本 長谷部慶次
■撮影 栃沢正夫
■美術 大村武
■編集 丹治睦夫
■音楽 黛敏郎
■出演 三國連太郎/河原崎長一郎/北村和夫/沖山秀子/嵐寛寿郎/加藤嘉/松井康子/浜村純

楢山節考
(1983年 日本 131分 )

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親を捨てられるか、子を捨てられるか。
生と死、親と子の人間関係の本質を追及した名作

おりんは元気に働いていたが今年楢山まいりを迎えようとしていた。楢山まいりとは70歳を迎えた冬には皆、楢山へ行くのが貧しい村の未来を守る為の掟であり、山の神を敬う村人の最高の信心であった。山へ行くことは死を意味する。おりんの長男の辰平は去年妻を事故で失った。母親思いで、とてもおりんを楢山に出すことはできない。次男の利助は村人から「くされ」と呼ばれ蔑まれている。辰平の息子・けさ吉は雨屋の娘・松やんと遊びほうけている。そんな折、向こう村の若後家・玉やんが、辰平の後妻として家に入ることになる。
信州の山深い寒村、七十歳を目前にした老女が土地のならわしに従い、息子に背負われて楢山に捨てられに行く──。深沢七郎の小説「楢山節考」と「東北の神武たち」の2つを原作に映画化。四季が織りなす優しさと厳しさのなかで、人間の永遠のテーマである“生と死”“親と子”の本質を追求した、「魂」のドラマ。カンヌ映画祭パルムドール受賞作品。

上映日 5/29(日)・6/1(水)
開映時間 13:40 / 19:20
■監督・脚本 今村昌平
■原作 深沢七郎
■製作 友田二郎
■撮影 栃沢正夫
■美術 芳野尹孝/稲垣尚夫
■編集 岡安肇
■音楽 池辺晋一郎
■出演 緒形拳/坂本スミ子/左とん平/あき竹城/倍賞美津子/清川虹子/三木のり平/小林稔侍/辰巳柳太郎/小沢昭一
■1983年カンヌ国際映画祭パルムドール受賞/日本アカデミー賞作品賞・主演男優賞受賞

うなぎ
(1997年 日本 117分 )

画像: 2011-0101 youtu.be

2011-0101

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男、一人。女、一人。うなぎ一匹。
今を漂い、明日が見えない男と女。

浮気した妻を殺した罪で8年の刑を終え、仮出所してからは床屋を開き、黙々と働いている男・山下。人との交流を避け、水槽に飼っているうなぎにしか心を開かない彼だったが、ある日、自殺未遂した女性・桂子を偶然救う。それが縁で、佳子は床屋で働くことになる。明るい彼女のお陰で店は繁盛するようになり、また山下の気持ちも次第に解きほぐされていくが…。
今村監督が8年ぶりにメガホンを取り、吉村昭の小説「闇にひらめく」を映画化。従来の今村“重喜劇”作品にみられるエゴを露呈するかのような粘着性のある人間描写は抑えられ、全編乾いたユーモアにあふれている。淡々とした静かなドラマ展開の中からそこはかとない人間への讃歌を描き、『楢山節考』に続く2度目のカンヌ国際映画祭パルムドールを受賞した。

上映日 5/30(月)・6/2(木)
開映時間
【5/30】12:30 / 18:20
【6/2】12:50 / 17:30
■監督・脚本 今村昌平
■原作 吉村昭
■製作 奥山和由
■脚本 冨川元文/天願大介
■撮影 小松原茂
■編集 岡安肇
■音楽 池辺晋一郎
■出演 役所広司/清水美砂/常田富士男/倍賞美津子/田口トモロヲ/小沢昭一/市原悦子/柄本明
■1997年カンヌ国際映画祭パルムドール受賞/日本アカデミー賞監督賞・主演男優賞・助演女優

復讐するは我にあり
(1979年 日本 140分 )

画像: 復讐するは我にあり(予告) youtu.be

復讐するは我にあり(予告)

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男はにこやかに犯罪を重ねた!
数々の映画賞に輝く日本映画史上屈指の傑作!

九州・日豊本線築橋駅近くで、多額の現金が奪われ惨殺された二つの死体が発見された。事件の容疑者として浮かび上がったのは、榎津厳という男である。しかし榎津は警察の追及をあざ笑うかのように、九州から浜松、東京で五人を殺したうえ、史上最大とも言われる重要指名手配の公開捜査をかいくぐって逃亡を続ける。時には大学教授、時には弁護士と称して、殺人、詐欺、己の欲望のままに女に明け暮れる冷血で大胆な榎津。驚くべき犯罪の才能をみせるこの男の行く末とは…。
「犯罪のすべてを描くことで現代人の存在の根を捉えたい」という意図のもと、殺人を繰り返し、派手な女性関係を続けながら逃亡を続けた稀代の殺人鬼、榎津厳の犯行の軌跡と人間像をエネルギッシュに描いた意欲作。佐木隆三のノンフィクション小説を下敷きに、今村昌平がさらに調査を重ね、単なる犯罪映画を越える第一級の人間研究劇として完成させ、日本アカデミー賞ほかその年の映画賞を総なめにした。

上映日 5/30(月)・6/2(木)
開映時間
【5/30】10:00 / 15:50 / 20:30
【6/2】10:20 / 15:00 / 19:40
■監督 今村昌平
■原作 佐木隆三
■脚本 馬場当
■撮影 姫田真佐久
■編集 浦岡敬一
■音楽 池辺晋一郎
■出演 緒形拳/小川真由美/倍賞美津子/白川和子/根岸とし江/絵沢萠子/フランキー堺/ミヤコ蝶々/清川虹子/三國連太郎
■1979年日本アカデミー賞作品賞・監督賞・助演女優賞・脚本賞・撮影賞受賞

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