北イタリアの都市・ウディネで開催された第18回ウディネ・ファーイースト映画祭で、映画『モヒカン故郷に帰る』が批評家賞のブラック・ドラゴン賞と観客賞3位のブロンズ・マルベリー賞を受賞し、2冠を達成いたしました!
日本映画での2冠達成は、第11回『おくりびと』(ブラック・ドラゴン賞&ゴールデン・マルベリー賞)、第13回『告白』(ブラック・ドラゴン賞&マイムービーズ観客賞)以来、5年ぶり・3作品目の快挙です。
授賞式では、まず批評家賞であるブラック・ドラゴン賞の発表が行われ、英題である「Mohican Comes Home」と読み上げられた瞬間、沖田監督と松田さんは一瞬驚いた後、喜びの表情に包まれました。
壇上にあがり盾を受け取ると、監督は「本当にこの映画を選んでくださってありがとうございます。松田さんとこの舞台に立ててとても嬉しく思っています。松田さんありがとう、みなさん、ありがとうございます!」と喜びの笑いをこらえきれず、興奮しながらスピーチを行いました。
続いて松田さんは「グランデ!タンテ・グラッツェ!」と感謝の意をイタリア語で伝えると、会場からは熱い拍手と声援がおき、「僕も沖田さんの映画が大好きで、沖田さんに感謝の意を示したいと思います。ありがとうございます」と映画を作り上げた仲間として喜びを分かち合っていました。
2人が盾を持って会場席へ戻っている最中に、次の観客賞3位のブロンズ・マルベリー賞の受賞発表が始まり、受賞作品は「Mohican Comes Home! 沖田さん、カムバック!」と呼ばれ、再び沖田監督と松田さんが檀上へ昇りました。まさか2冠を想定していなかった二人は、盾を受け取ると檀上で大きく掲げ、喜びを爆発させていました。
受賞後のインタビューでは、受賞の感想を聞かれ沖田監督は「ありがとうございます。映画祭の上映でたくさん拍手を頂いて、それだけで十分だと思っていたのに賞まで頂いてしかも二つも! 松田さんと1個ずつ持てるのがとても嬉しく思います」と答え、松田さんも「沖田さんと僕で一つずつ持てることが幸せです、ありがとうございます」と興奮の表情。
現地4/29(金)に行われた1,200人のヨーロッパ・プレミア上映会の感想を聞かれると沖田監督は、「1,200人というなかなかない規模の、日本ではない場所で、たくさんの方が映画を観る瞬間に立ち会いながら、みなさんの反応をひとつひとつ新鮮な気持ちで感じつつ、また自分自身としても客観的に映画を楽しんで観ることができました、ありがとうございます」と感想を述べました。
また松田さんも1,200人の観客との上映に参加し「元気をもらいました、また沖田さんと作品を作りたいです!」と沖田監督との新たな作品作りへの意欲をのぞかせました。
【ストーリー】
バカヤロー! だけど、ありがとう。
悲喜こもごもあふれる現代版究極のホームドラマ
モヒカン頭がトレードマークの売れないバンドマン永吉。妊娠した恋人・由佳を連れて、故郷・戸鼻島(とびじま)へ結婚報告をするため7年ぶりに帰る。
永吉たちを待ち構えていたのは、矢沢永吉をこよなく愛す頑固おやじ・治と筋金入りのカープ狂の母・春子、そしてたまたま帰省していた弟・浩二の3人。家族がそろったかと思えば、のらりくらりの永吉に治が怒り心頭!
いつもの一家総出でド派手な親子喧嘩が始まる。なんだかんだありつつも、二人の結婚を祝う大宴会が開かれたその夜、永吉は治が倒れているのを発見。病院で受けた検査結果はガンだった――。
動揺を隠せない5人の頭に渦巻く「どうする!?」 何をするのが正しいのかわからないけれど、不器用にぶつかりあいながら、喧嘩したり笑い合って離れた時を埋めていく。家族が集まれば、最高で最強! 現代版究極のホームドラマが、この春日本を熱く盛り上げる!
監督・脚本:沖田修一(『南極料理人』『横道世之介』)
出演:松田龍平 柄本 明/前田敦子 もたいまさこ 千葉雄大
主題歌:細野晴臣「MOHICAN」(Speedstar Records) 音楽:池永正二
(C)2016「モヒカン故郷に帰る」製作委員会
配給:東京テアトル