シネフィル映画短評第153回『シーズンズ２万年の地球旅行』

2016-01-24

映画『シーズンズ 2万年の地球旅行』

『WATARIDORI』『オーシャンズ』といった作品を手掛けてきたジャック・ペランとジャック・クルーゾが監督を務め、2万年に及ぶ地球上の生命の歩みを題材に撮り上げたネイチャードキュメンタリ。

世界初の無音小型バギーにより、カメラが馬やオオカミと同じ目線で疾走し、『WATARIDORI』で開発した軽量飛行機を改良して雁の群れに並走飛行した撮影も敢行するなど最新の撮影機材やテクノロジーを用い、学者らスペシャリストの意見を仰いで、動物の歴史を紐解いていく。モウコノウマの格闘やヨーロッパオオカミの狩りなど生息数が少ない動物の生態や、鹿の出産といった貴重な場面を映し出す、鮮明で臨場感溢れる映像に魅了される。どうやって撮影したんだろ? という映像に驚いたよ。飛んでる鳥を上からとか、逃げ込んだ巣の内側からとか、飛んでるクワガタとか、迫力ある映像や貴重な映像がたっぷり。2万年とは言うものの1万年前までは氷河期なんだね…。動物たちの習性や特徴がよくわかったし、自然界の生態系と人間の関係性についてもよくわかった。ただ後半、ボクら人間の登場が自然界に与えた影響について解り易く解説されるんだけれど、演出もあって、説明的というか、説教臭いというか…ね…。フランスの製作だからね、BBCとは違うんだね。それにしても野生の動物はカッコイイ。走ってる姿、飛んでる姿の凛々しいことったら‼︎ 自然の壮大さや美しさ、迫力ある映像は是非とも劇場の大画面で楽しみたいね。笑福亭鶴瓶と木村文乃のナレーションはどうでしょうか。好みが分かれるところでしょうか。

シネフィル編集部　あまぴぃ