第9回田辺・弁慶映画祭の受賞作品が決まった。
わずか、9回の歴史ながら、今までも沖田修一、今泉力哉、瀬田なつき、岨手由貴子ら多くの商業映画で活躍する若手監督を輩出してきた。
いまでは、インディーズの登竜門と言われてきているこの映画祭。
今年は、応募総数144本の中から8本が入選し、厳正な審査のもと、最高賞の弁慶グランプリには23歳の柴野太朗監督『モラトリアム・カットアップ』が受賞した。
柴野監督は「受賞には驚いた。一般に映画祭は深刻なテーマの作品が目立つが、自分らしいコメディー調が評価され、うれしい」と話した。中学時代から自主制作を始め、中編は3作目。「田辺の映画祭は初めての出品だが、温かいまちですっかり気に入った。次回は田舎と都会をテーマにした作品を田辺で撮ってみたい」と抱負を語った。