今、世界の映画界がもっとも注目する映画となっている作品『ビースト・オブ・ノー・ネーション』が第 28 回東京国際映画祭パノラマ部門にて上映され、作品を手掛けたキャリー・ジョージ・フクナガ監督とNetflix日本法人代表取締役社長のグレッグ・ピーターズ氏が出席し、記者会見が都内・六本木ヒルズで行われた。
すでに、ベネチア映画祭で、絶賛を浴びたこの作品では、主演のオーディションで選ばれたエイブラハム・アッターに最優秀新人賞(マルチェロ・マストロヤンニ賞)をもたらせた。主演は、ゴールデングローブ賞受賞のイドリス・エルバ。
また、先日、アメリカでも公開されており、同日からインターネット映像配信おこなったNetflixの初のオリジナル映画ということで、世界が注目している作品にもなっている。(日本でもNetflixで配信中)
本作は、ナイジェリア在住の作家ウゾディンマ・イワエラの処女作「Beasts of No Nation」をエミー賞受賞経験を持つ38歳の日系監督キャリー・ジョージ・フクナガが、企画から7年もの歳月をかけ映画化した。
アフリカで平和に暮らしていた一人の少年アグー(エイブラハム・アッター)が内戦で家族を奪われ、その境遇の中で徐々に変化していきゲリラの兵士になっていく様を鮮烈に描いた作品。
新しい映画製作の方法として、多くの注目が集まると同時に一部の映画館からは賛否両論をよんでいるが、フクナガ監督はこの方法によって、「世界同時で公開されることがすばらしい」と喜び、また、”映画”に関しても強くコメント。
「往年の名作『サンセット大通り』の中で、『映画は永遠に生き続ける』というセリフが出てきますが、どういうスタイルであれ、観客が『何度でも観たい』と思うような作品を作ることが僕の使命だと思っている」と力強く語った。