新連載「映画にまつわる○○」#02
平面ガエルのピョンきちさま 谷健二
土曜夜、ぼーっとしていたらテレビからなんだか懐かしいキャラクターたちが。
頭にメガネをかけた青年が黄色いカエルが張り付いたTシャツを着ている。
そう、現在放送中の「ど根性ガエル」。しかも実写版である。
設定はアニメが中学生だったのに対し、ドラマは16年後の30歳。
ひろしは二ートに、京子ちゃんは地元に出戻り、五郎は警官に、ゴリライモは企業家に、となかなか意外すぎる現在の姿である。
ひろし、京子ちゃん、五郎はさておき、ゴリライモの設定はありなんでしょうか(笑)。
そもそも外見を維持してない(=太ってないし)のに違和感ありありで、同じ系統なら痩せたジャイアンなんて見たくない(笑)。
いや、いろいろあったってことで深く考えるのはやめるか、と。
話は変わり、ピョン吉の設定ってすごいと思う。
未来からきた猫型ロボットや、忍者の里からきた少年の話は、もしかしたらもしかしたら思いつくかもしれないが、
どこをどう考えたらTシャツにカエルが張り付くことを発想できるのかまったく理解できない。考えた人、すごすぎる。
しかもなぜか根性押しである。
そして、さらに感心するのが主題歌の歌詞。
ピョコン ペタン ピッタンコ
ピョコン ペタン ピッタンコ
トノサマガエル アマガエル
カエルにいろいろあるけれど
この世で一匹
平面ガエルのピョンきちさまは
ケロケロケロとは鳴かないで
根性根性 ど根性
泣いて笑って ケンカして
「にくいよーッ このォど根性ガエル」
ドッコイ生きてる シャツの中
考えると、アニメ主題歌はいろいろと名作が多いが、これもそのひとつだといえる。
ドッコイ生きてる シャツの中
いやはや意味不明である。
と、話は脱線したが、何がいいたいかというと、少年時代にみたアニメや漫画のその後を考えることはすごく楽しいんだということ。
某クルマメーカーのCMにしてもそう、自分たちと同じように彼らが彼女らが成長して大人になったとき、
どんな生活をしているかを想像したくなる。そんな大人がある程度(製作の)権限を持つようになったら実現したくなるのも大いにわかる。
たぶんそんな中で生まれたであろう「ど根性ガエル」。
今後の展開に期待するとともに、他にもいろんな未来がみてみたいと思った土曜日の夜でした。
あ、最後に宣伝で恐縮ですが、わたくしも(勝手ながら)、国民的アニメの20年後をショートフィルムとして発表しています。
なんともせつない感じですが、お時間ある方はぜひご覧ください。
ど根性ガエル
Dの記憶