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仁科 秀昭

寺山修司の名言集…時々、読み返すと面白いです。

たとえばこんな具合。特に後半からが良いです。

―誰か故郷を想はざる―より

 「私は自分が生まれたときのことを記憶していると言い切る自信はない。だが、ときどき初めて通る道を歩いているのに「前にも一度通ったことがある」というような気がすることがある。日の影が塀にあたっている長い裏通り。すかんぽかゆすらうめの咲いている道を歩きながら、
「たしかに、ここは一度通ったことがあるな」と思う。すると、それは生前の出来事であったのではないか、という気がしてくるのである。

 自分がまだ生まれる前に通った道ならば、ここをどこまでも辿ってゆけば、自分の生まれた日にゆきあたるのではないか、という恐怖と、えもいわれぬ恐怖と期待が湧いてくる。それは「かつて存在していた自分」といま存在している自分とが、出会いの場をもとめて漂泊う心に似ているのである。」

こちらが、ゆすら梅です。

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すかんぽ…というのは、はじめて知りました。

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この表紙、
広げてみると良いですね♪

仁科 秀昭:天井桟敷、東宝撮影所などの美術スタッフを経て、現在はミュージアムプランナーとして、活躍中。

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