新作映画のプロローグ。トルコの鬼才カアン・ミュジデジ監督は、新たな映画表現の拡張性を試みる。〜 トーキョーアーツアンドスペース本郷[行為の編纂] 展
脚本と上映のあいだに展示を置く
「シーヴァス」(2014年)という映画を見せていただいた。
トルコの映画監督カアン・ミュジデジの長編デビュー作。ヴィクトル・エリセやアッバース・キアロスタミの系譜と宣伝されていた。
たしかに、愛すべき小さなお話の雰囲気はある。
最近だと「ハックル」(パールフィ・ジョルジ、2002年)や「4つの命」(ミケランジェロ・フランマルティーノ、2010年)らの雰囲気。
トルコ東部、アナタミア地方。クーデター失敗など変化の只中にある21世紀のトルコにぜんっぜん見えない荒涼とした大地。そして旧態然とした男の世界の物語でもあった。
闘犬と少年。その少年アスラン役のドアン君...