映画監督・旦 雄二の☆それはEIGAな! Cool! It's a movie! by DAN Yuji ♯40(通算 第59回) 映画『64 -ロクヨン- 前篇・後篇』を鑑賞して
映画『64 -ロクヨン-』(瀬々敬久監督)を、観逃したままになっていた『前篇』から、休憩をはさんで『後篇』まで、立て続けに一気に鑑賞した。全4時間。ものすごく面白かった。
瀬々さんの魅力はピンク映画時代のあの、観客を突き放したような破天荒な作劇と型破りの演出にあると個人的には思ってきたので、たとえば、大作商業映画初進出作の『感染列島』などは、その教科書的にナラティブな語り口と正攻法の演出ぶりに面食らい、なにか無理をされているような、商業映画の話法にしばられて不自由されているような、そんな気がして、まったく入っていけず、乗れなかったのだが、その後の商業一般映画の『アントキノイノチ』や、とく...