三島有紀子監督最新作『一月の声に歓びを刻め』に、高崎俊夫、西田宣善、関口裕子の三氏より、映画を読み解く奥深い批評がシネフィルに到着!
『繕い裁つ人』『幼な子われらに生まれ』『Red』など多くの作品を手掛け、国内外で高い評価を受ける三島有紀子監督の⻑編 10 作目となる最新作『一月の声に歓びを刻め』。本作は、監督自身が 47 年間向き合い続けた「ある事件」をモチーフに自主映画からスタートしたオリジナル企画。
「性暴力と心の傷」をモチーフに、心の中に生まれる罪の意識を静かに、深く見つめる映画である。八丈島の雄大な海と大地、大阪・堂島のエネルギッシュな街と人々、北海道・洞爺湖の幻想的な雪の世界を背景に、3 つの罪と方舟をテーマに、人間たちの“生”を圧倒的な映像美で描いていく。 船でやってきた者を前田敦子、船を待つ者を哀川翔、...