グザヴィエ・ドラン監督「Mommy/マミー」を見てーー。:シネフィル映画評論
すっかり三大映画祭の常連になり今年のカンヌでは審査員も務めた25歳の俊英グザヴィエ・ドランの最新作です。「BBC(恐るべき子供たち)」世代の映画をよく観ていた私にも見事にはまる作品です。映画監督もすっかり世代が変わって、素晴らしい才能が育っていたことに感動。その才能に加えてあの美男子っぷりは反則!
2015年の架空の国、カナダが舞台ですが、聞き慣れない法律以外は普通にカナダで、その設定からして面白い。フランス語の激しいやり取りの響きもいい。「僕には愛が足りないの?」という息子に「私たちには愛しかないでしょ。」という母。「ひりひりするような愛」っていう表現がぴったりの親子です。
映画がスタ...