北島博士のおもしろ映画講座 第67回 「カメラを止めるな!」を生んだENBUゼミナールの新作-辻野正樹監督の初長編『河童の女』
『河童の女』
「カメラを止めるな!」(2017)を生んだENBUゼミナールの新作。監督はこれがデビュー作となる辻野正樹。大学で美術を学びながらバンド活動をし、卒業後ミュージシャンとなるが、成功せず、30歳で廃業した。シナリオライターを目指し、劇団を立ち上げて舞台活動を始めるが、これもうまくいかずに退団。42歳になった2011年、年下だけど憧れの熊切和嘉監督が講師をしているENBUゼミナールに入って映画監督の勉強をはじめ、50歳を過ぎてやっと初の長編映画を撮ることができた。挫折を繰り返しながら映画作りへ挑戦した際には、音楽、舞台での活動が糧となっているとも語っていた。本作はENBUゼミナー...