椿弓里奈の”映画に愛されたバイプレイヤーたち”第6回
時代に蝕まれた家族 木下恵介監督の「日本の悲劇」
やってきました8月が。
8月といえば終戦記念日。
夏になるとやはり戦争のことを考えてしまいます。
これまで、様々な戦争映画を見てきましたが、これは私の人生においてとてつもない衝撃を与えてくれた作品であります。
タイトルからして、めちゃくちゃ心苦しくなる悲劇です。
観た後結構しんどくなります。
でも、気合いを入れて観て欲しい、そんな映画です
※本文にはネタバレも含みますのでご注意ください。
あらすじ
終戦から8年後の昭和28年。戦争は終わったものの景気は悪く、政治や治安も混乱する中懸命に生きてる人々。井上春子もその一人であり、戦争で夫を失ってから女手一つで娘・歌子と息子・清一を育ててきた。...