連載 まつかわゆまのカレイドシアター No.35 『我らが背きし者』『スタートレック ビヨンド』『奇蹟のくれた数式』
今週ご紹介する作品には共通したテーマがあるような気がします。
「男の絆」といえばいいのでしょうか、何か守りたいものがあって、そのためにいろいろな立場を越えて助け合うことになる男たちの姿があります。お互いにギャップがあればあるほど、その違いを乗り越えてまで助け合おうとするところに、観客はぐっと来る、訳ですね。
『我らが背きし者』
「我らが背きし者」はスパイ小説の大家ジョン・ル・カレの原作の映画化です。スパイ物といっても、ミッションインポッシブルのような荒唐無稽なものではなく、地道な、現場のスパイたちのやむにやまれぬ行動を描くル・カレの作品は、最近映画化されることがおおくなりました。
元は冷...