北島博士のおもしろ映画講座 第43回 監督・原作・脚本・アニメそして音楽まで一人五役をこなす<超絶絵師>坂本サク第一回長編作『アラーニエの虫籠』
『アラーニエの虫籠』
昭和19年、死なない兵隊を作るための軍の生体実験が失敗し、被験者が医者や看護婦を惨殺する場面をプロローグとし、内気で自己啓発本を読んでは自分の性格を直そうとしている女子大生リンの体験する奇妙な怪物との遭遇を描くビザールなアニメーション。
近年のアニメ作品は、終わりのクレジットを見ていると、多数のプロダクションが製作に参加していることがわかる。それも日本だけでなく、韓国、中国、東南アジアの国々のアニメーターの名前が並ぶのを見ると、改めてアニメが国際的な共同作業になっていることを認識させられるのだが、作り手としての監督、製作者の想いはどこまで反映されているのだろうかとい...