三島有紀子監督『一月の声に歓びを刻め』上映「ウディネ・ファーイースト映画祭」レポート(伊藤さとり)
[イタリアの北東で歓びを刻む]
世界最大のアジア映画の祭典、ウディネ・ファーイースト映画祭。イタリアの北東部に位置する都市で毎年4月に開催されるこの映画祭は今年で26回目を迎える。今回は日本から10作品がコンペティションに選出され、中には三島有紀子監督のオリジナル脚本による『一月の声に歓びを刻め』(2024)が名を連ねていた。本映画祭の最高責任者であるアーティスティック・ディレクター、サブリナ・バラチェッティによると、今までは竹内英樹監督の『テルマエ・ロマエ』(2012)などのブロックバスター映画や沖田修一監督『モヒカン故郷に帰る』(2016)、上田慎一郎監督の『カメラを止めるな!』(2...