"ヴィヴィアン佐藤の”ピリグリ日記"第12回 ⭐️現代における永遠性の問題を真正面から捉えた力作-映画『モダン・ラブ』
「モダン」とは詩人ボードレールの「モデルニテ(現代性)」という言葉から始まったものだ。
ボードレールによれば「モデルニテ」の定義とは、「一時的で、うつろい易いやすく、偶発的で、これらが芸術の半分をなし、他の半分が、永遠なもの、不易なものである」と。
(もちろんこの場合、L.カラックス『汚れた血』の挿入歌であるD.ボウイの『Modern Love』と解釈するのが正解であろうが、、、)
劇中登場する三つの世界は、通常はけっして交わらずパラレルワールドとして存在している。
しかし、そのうつろいやすい薄膜的な世界に裂目が生じ、互いに干渉してしまったならば、、、そのときはじめて永遠性というものを獲...