北島博士のおもしろ映画講座 第80回-韓国発、凶悪な殺人者から逃げ回るヒロインの一夜の奮闘を描く新時代サスペンス・スリラー『殺人鬼から逃げる夜』
『殺人鬼から逃げる夜』
凶悪な殺人者から逃げ回るヒロインの一夜の奮闘を描くサスペンス・スリラー。
「暗くなるまで待って」(1967)、「ブラインド」(2011)と盲目の女性を主人公にしたサスペンス・ジャンルは数多いが、耳のきこえない女性を描く作品は少なく、うまいところをついてきたなと感心させられた。
連続殺人が発生していたが、狡猾な犯人は運の良さもあって尻尾を出さない。バンの後部座席に襲撃、惨殺に必要な器具が搭載されていて、ぞっとさせられる。帰宅中の女性ソジョンを拉致し、バンに連れ込んでいた、ちょうどその夜、通りかかったのが本作のヒロインのギャンミ。耳が聞こえず、喋ることもままならない。...